二百六十一番星 ページ30
『う、あぁぁ…ロータス、ッ……!!』
ありがとうなんて、私はまだ言えていない。
それなのに、何で悔いのなさそうな顔をしているんだ。
頼むからもう一度だけ、あの巫山戯た調子で笑ってくれ。
一言だけ。
たった一言でいいから、ありがとうと言わせてくれ。
エリザベス「ホークちゃん…!
駄目よ…勝手に、さよならなんてっ……、!
あぁああぁぁぁ!!!」
エリザベスの泣き声や嗚咽が、辺りに響く。
ふつふつと湧いてきていた怒りが、蓋をしていた心が、一気に膨れ上がった。
ドクドクと心臓が大きく脈打つ。
息が苦しくなり、肩で呼吸をする。
ロータス、ホーク、エリザベス……。
守りきれなかった、助けられなかった
鳴呼、嫌だ。
________プツンッ
ヘンディ「次はないぞ」
メリオダス「お前は本気でオレを怒らせたっ!!」
・
・
刹那。
眩い光が辺りを包み、
ヘンディ「この忌々しい魔力は…」
力強く立ち上がるエリザベス。
エリザベスには優しい光が纏い、包むような魔力が広がっていく。
それとは対照的に、私は蹲って立てずに居た。
私の中から魔力が膨れ上がるのが分かる。呑み込まれるようで、自分でも恐怖を感じる。
抑えなければ。
エリザベスの魔力で、彼奴は殺れる。
私が足手まといになる訳にはいかない。
頼む、誰か、止めてくれっ……!!
_____もう大丈夫だよ。
感じる。
彼奴の声を、この身に。
『ロー、タス……』
………そうだ。
己の力を恐れず、受け入れろ。
自信を、誇りを持て。
皆を守る為に、
ヘンディ「女神の使徒が…!
そしてお前は……伝承にある神の忌み子!」
傷が癒え、立ち上がるA。
瞳孔は猫のような縦長。
爪は長く、小さく牙が生えている。
髪は黒く染まっていく様に見える。
『神の忌み子…?聞き覚えがないな。
まぁどちらにせよ、鬼という事に違いない。
私は元星柱 夜凪A。
そして……
開眼した魔力で、皆を守れ。
奇跡は、希望は、まだ此処にある___
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ミルクレープ(プロフ) - 天霧さん» ありがとうございます!受験が近いので低浮上気味ですが、少しずつ更新して行けるように頑張ります!! (2021年12月29日 12時) (レス) id: fa8d766c94 (このIDを非表示/違反報告)
天霧(プロフ) - とても面白かったです。続きがとても気になります。更新待ってます! (2021年12月26日 8時) (レス) @page38 id: 29b58b93c0 (このIDを非表示/違反報告)
ミルクレープ(プロフ) - こはねさん» ロータスぅぅ!!しかしながら、お話がもう少し進めば再登場します!どんな形なのかはまだ秘密ですが…🤫 推しでしたか!嬉しいです、ありがとうございます☺️ (2021年11月19日 17時) (レス) id: fa8d766c94 (このIDを非表示/違反報告)
こはね - ロータスッッ!!私の推しがッッ!!!、 (2021年11月18日 21時) (レス) @page29 id: b4a9ddf842 (このIDを非表示/違反報告)
ミルクレープ(プロフ) - 夢さん» ありがとうございます!嬉しいです✨ 更新頑張ります! (2021年11月15日 14時) (レス) id: fa8d766c94 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミルクレープ | 作成日時:2021年9月25日 17時