六番星【錆の騎士編】 ページ10
『何だこれは』
メリオダス「ウチの制服だ!」
濃い桃色のノースリーブブラウスは紫色のリボン付き。紺色のふわふわしたスカートと太めのベルト。片方だけの長い靴下で、左右色違いのパンプス。
何だかむず痒いな。それもその筈、これまで可愛らしい服装をした経験がないのだ。新鮮で、少し気恥しい。
ホーク「悪ぃな、コイツ変な趣味持ってやがるんだ」
ホークの言葉に深く頷く。可愛いとはいえ、露出が多すぎて本当に服かどうか疑う。
『制服なら仕方がない。
似合うかは分からないが…可愛らしい、と思う』
メリオダス「よし、もっと露出するぞ!」
『それは断る』
調子に乗るなという意味を込めて軽く小突いた。
メリオダス「冗談冗談!んな怒るなって。
…だいぶ客も入ってきてるし、手順通りにやってくれ。あとはなるべく笑顔で、だな!」
『笑顔……頑張る』
“有言実行”という座右の銘を胸に、客席へと向かっていった。
・
・
『大ジョッキ五つ頼む』
メリオダス「おう!
これ、あっちのテーブルに」
『ん。
……お待たせしました、<豚の帽子>特製ミートパイです』
仕事開始から早一時間。ホークやメリオダスの手助けなしでも接客出来るようになった。
ホーク「Aちゃん、覚えが早ぇーな。
もしかして天才か?」
『天才じゃない、何事も慣れだ』
ホーク「俺への対応がドライになってねぇか??」
だが、お世辞だとしても嬉しいものは嬉しいのだ。他のことにも役立てられればいいのだが。
さっき料理を運んだ所では、メリオダスの料理が不味すぎて戻してしまったようだ。ホークが出てくれている。
どんだけ不味いんだ。ある意味天才だと思う。
「お嬢ちゃん、最近働き始めたのかぁ〜?」
『はい、雇ってもらえることになりまして』
「えらい別嬪だなぁ…」
酔っているからか、ベタベタと触ってくる。
酒を飲んだことがないので、こういった姿を見ると飲みたくないなと思う。そんなことを呑気に考えていると、手が腰に回ってきた。
『おいっ、』
メリオダス「はいそこまでー。
此処はそーゆー所じゃねぇし、此奴はオレんだ。悪ぃな」
メリオダスが間に入ってくれたお陰で、客は諦めてくれた。ありがとうと礼を言うと、客が心底同情したような目でメリオダスを見ていた。
……何故。
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奥山乃愛(プロフ) - ミルクレープさん» 分かりました!無理せずに頑張ってくださいね! (2022年12月5日 6時) (レス) id: fdc1778b4b (このIDを非表示/違反報告)
ミルクレープ(プロフ) - 奥山乃愛さん» コメントありがとうございます!!全キャラ…作者自身の書きやすさにもよりますが、なるべく多くのキャラに愛されるようにしてみます!!完結までいけば全員分落ち書く予定です!更新頑張ります🔥 (2022年12月4日 22時) (レス) id: fa8d766c94 (このIDを非表示/違反報告)
奥山乃愛(プロフ) - 初コメ失礼します!出来たら全員のキャラ(敵にも)に愛されたいです!(恋愛的に)あと出来れば全員落ちみたいなのが見てみたいです!無理せずに頑張ってくださいね! (2022年12月4日 20時) (レス) id: fdc1778b4b (このIDを非表示/違反報告)
ミルクレープ(プロフ) - あれ…?あれれれれ??高評価が100票!!ありがとうございます😭✨ (2021年10月3日 15時) (レス) id: fa8d766c94 (このIDを非表示/違反報告)
鈴(プロフ) - ミルクレープさん» 了解しました! (2021年8月22日 19時) (レス) id: d1cecbd3a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミルクレープ | 作成日時:2021年2月20日 18時