俺の。Fuma.K 2

058 Kento ページ8

. Kento side




俺の振られた発言に驚いてる風磨。

そりゃそうだよね、言って無かったし。



「振られたって、いつ？」

「風磨が寝込んでる間。」



風磨が体調崩して学校に来てなかった時、

俺はチャンスだと思ってアピールしまくった。



お昼もミクちゃんに無理言って混ぜてもらってたし、

放課後だって一緒に無理矢理帰ったりしてた。



『ごめん、私 "仮" でも菊池風磨の彼女だからさ。』


なんて断られた時、俺、分かっちゃったんだよね。

更に今日、目を腫らしてきた理由はきっと風磨関係でしょ？




「丁寧にお断りされたよ、俺とは付き合えないって。」

「なんか、ごめん。」

「ううん、風磨も好きなんでしょ？Aちゃんの事。」

「...おう。」

「俺は応援するよ。」

「でも、もう "仮" 期間終わったんだよね(笑)」



そう言う風磨は本当に寂しそうな表情をしていて。

"仮" が終わったなら、"本当" の期間を作り始めたらいいじゃん。

なんて、今の風磨に言っても無駄なんだろうけど(笑)



「風磨なら大丈夫だよ。」

「約束は約束だし、もうAチャンには関わらないよ。」

「なんで？」

「まぁ、うん。今日髪染めるから、放課後空いてる？」

「うん、空いてるよ。」

「なら、よろしく。」



話題を逸らされたのと、力無く笑った風磨を見て、

なんか、恋愛にこんなに正直な風磨を久しぶりに見たから

俺が振られた意味が少しでもある気がして、よかった。




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