俺の。Fuma.K 2

074 Fuma ページ24

. Fuma side





目の前には仁王立ちで立つAチャン。。




「どうしたの？」

「なんで美月ちゃんと別れたの？」

「...Aチャンには関係ない。」

「あんな可愛い子と別れるなんてバカなんじゃないの？」




まるで中島に説教されてるみたい。

そういや2人、なんだか性格似てるな、なんて考えながら

ちょうど後ろにあった机に腰掛ける。




「Aチャンは、全然分かってない。」



そう言うと、Aチャンは眉間に皺を寄せる。



「分かってないのは、アンタでしょ。」



"私がどんだけ勇気出して告白したと思ってんの。"

なんて俺に聞こえないつもりで言ってるんだろうけど、丸聞こえ。




「ねぇ、Aチャン。」

「なによ。」

「その告白、取り消して？」

「え？」




びっくりしたように組んでた腕をスルッと解いて、頬に伝う涙。

俺、何回Aチャンの事泣かしてるんだろう。




「俺、Aチャンが好き。」



そうハッキリと目を見て伝える。

ゆっくりとAチャンに近づいて、顎に手を添えて涙を親指で拭う。




「告白って、男からするもんでしょ？だから、Aチャンの告白は取り消し。ね？」



我ながら中島みたいなセリフが口から出てきて笑いそうになる。

頬を紅く染めて顔を背けるAチャンの頬を両手で掴んで、俺の方に向ける。





「ねぇ、Aチャン。返事聞かせて？」





「好き。菊池風磨が、好き。」








その言葉を聞き終わった後、Aチャンにキスした。




同時に鳴った始業のチャイムなんて、聞こえなかった。







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