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Fuma
俺は今、とてもとても緊張している。
Aちゃんの誕生日を当日に知ってから、ラブホリ中島になんとか次の日でも満足してもらう方法は無いかと聞いた。
"じゃあ、夜景の見えるレストランにでも連れてったら?"
なんて超王道の答えが返ってきたのに、焦りきっていた俺は中島の提案が天才的だと思った。
そこから 都内 夜景の見えるレストラン でネット検索して、ヒットしたレストランに片っ端から電話を掛けた。
大きいイベントも無いこと時期なのに、やっぱり前日ともなると予約はいっぱいで...
諦め掛けていた俺に中島が一言。
「大した所じゃないけど、知り合いがレストラン経営してるから聞いてやろうか?」
なんてどデカイ助け舟を出してくれたから、今度サシ飲みを奢るって事で頼んでくれた。
たまたまキャンセルが出ていたらしく、奇跡に近いレベルで予約が取れた。
そこから、まぁせっかくの20歳の誕生日だし、盛大に祝ってあげたい。
でも、きっとAちゃんはあまり派手なのは好きじゃなさそうだから...
と、俺は頭を捻りに捻った。
「Aちゃん。」
「風磨!」
その捻りに捻った作戦は、大成功だ。
ネイビーの総レースで出来たドレス。
セミフレアのシルエットは、Aちゃんによく似合ってる。
「可愛すぎて、分からなかった。」
「風磨こそ、いつもよりかっこいい。」
心の中で大きくガッツポーズをした。
元々、新しいスーツが欲しくて、マリウスの店で仕立てていたものを取りに行くのが面倒で行っていなかった事を思い出し、今朝取りに行った。
俺も気に入っているものを、Aちゃんに褒められて、俺は今、随分と上機嫌だ。
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作者名:はる | 作成日時:2018年3月3日 19時