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Kento
「健人はさー、どう思う?」
「ん?」
3限が始まり食堂には人が少なくなった。
お互いに3限が無い俺とレイカは、授業に向かった風磨を除いて話していた。
「風磨が女を家に上げた、ってやつ。」
「あー。」
「なんか、大して興味無さそうだね。」
頬杖をついて甘そうなパックのカフェオレを飲むレイカは、やっぱりギャルの部類に属するのか。
「別に。干渉するような年でも無いし。」
「ふーん。」
面白いものを見ているかのように俺を見るレイカは、何かを企んでいるように見えた。
「健人ってさ、」
そして、衝撃の言葉を発した。
「風磨の事好きでしょ。恋愛的に。」
思わず飲んでいたコーヒーを吐くところだった。
は?いつバレたんだ?どうして?どこで?
「見てたら分かる。風磨を見てる時の視線とか、名前を呼ばれた時の表情とか、声色とか、態度も。全部違う。」
あぁ、そういえば、レイカの趣味は人間観察だっけ。
「気持ち悪いよな。」
「え?」
「男が男を好きだなんてさ。普通に考えて気持ち悪い。しかも相手は幼馴染の年下。気持ち悪すぎるよな。」
俺は自分を嘲笑った。そうするしか出来なかった。
そういうのが好きじゃ無いとこういうのは大抵気持ち悪いって思われる。
だから隠していたのに。
「別に偏見とかは無いけど...」
「いいよ、無理しなくて。」
レイカは苦笑いを浮かべた。
それはまるで、俺に同情しているかのような。
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作者名:はる | 作成日時:2018年3月3日 19時