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Kento
次の日。
俺の心に引っかかったものは、棘となり俺に降りかかった。
「あれ?風磨は?」
「んー?寝てるんじゃない?」
「へー。」
お昼過ぎの食堂。
大して興味なさそうに聞いたレイカは日替わり定食のハンバーグが乗ったプレートを持って俺の前に座った。
「あれー?レイカなにしてんのー?」
「んー!久しぶり!なにって!ランチ!」
「アンタ中島先輩とも知り合いなの?」
「風磨の幼馴染だしねー。」
「いいねぇ。周りにイケメンばっかりで。じゃ、またねー!」
「あーい!また!」
同じ系統の女友達との会話を終えた後、レイカはこっちを見た。
「なに?」
「いや、女友達とご飯食べないのかなって。」
「あんなの上辺だよ。皆裏では私の事 ビ ッ チ だととか勘違い女なんて呼んでる。」
「なにそれ...」
「男が思ってる何倍も女の世界は息苦しいのよ。」
他人事かのように話したレイカの隣の椅子を引いた音が聞こえた。
「ういーっす。」
「おっそ。また女?」
「そう。」
「なにニヤニヤしてんの?意中の女とでも寝た?」
「秘密〜。」
口元に人差し指を当て、シーとやる風磨は、可愛い。
「誰?!教えてよ?!」
「言わねー。」
「分かった。翔太さんのとこで落としたんだ。」
「は?」
「私と同じ手法だー。かわいそー。その子も捨てるんだー。」
「そんなんじゃねぇ。実際今俺ん家で寝てるし。」
「はぁ?!」
驚きすぎて持っていた箸を落としたのはレイカも同じだった。
「えっ、どういう事?家に入れたの?」
「おう。」
「女に家も教えなかったアンタが?!」
「あー、そうだったっけ?」
「こりゃ本気だわ...」
いくら女と寝るからといって、決して家には上げないと誓っていた風磨。
その風磨が、女の子を、家に、上げた...?
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作者名:はる | 作成日時:2018年3月3日 19時