検索窓
今日:1 hit、昨日:22 hit、合計:241,272 hit

139 ページ19

.








私は今、珍しい人に呼び出されていた。









「久しぶりだね、渡辺さん。」

「どうも。」

「そんなに固くならないでよ。ほら、俺風磨の幼馴染だし。」









そう言った彼は、漆黒のコーヒーを一口飲んだ。









「今日はね、話したい事があって。」

「はい。」

「俺の事、なんだけど。」









伏し目がちに少し気まずそうにそう言った彼は、この前詰められた時の雰囲気とは打って変わって、切なく儚げな表情をしていた。









「それ、私が聞く意味ありますか?」

「うん。あるよ。渡辺さんだから聞いて欲しい。というか、聞いてもらわなければならない。」









さっきの表情とは違い、しっかりと目を合わせて、硬い決意をしたように見えた。









「きっとこの話をした後、キミは凄く俺に偏見を持つかもしれないし、引くんだろうと思う。それにこれは今までで1人にしか話した事無いから、俺もちょっとビビってる。」









次は少し苦笑いしながら、またコーヒーを一口飲んだ。

表情がコロコロ変わるなぁなんて、呑気に考えていたのだけれど。









「...少し長くなるんだけど、時間は大丈夫?」

「はい。今日は風磨が遅くなるので。ある程度は。」

「ははっ、そっか。なら話すね。」









そんなに口を開きにくい話なのか。

だから今日は大学の食堂の隅ではなく、人の少ない穴場のカフェに連れてきたのか。









ゆっくりと話し始める彼の言葉を一言一句逃さないように、しっかりと耳を傾けた。









.

140→←138



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (244 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
2327人がお気に入り
設定タグ:SexyZone , 菊池風磨
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:はる | 作成日時:2018年3月3日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。