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土曜日は大抵の小学生にとって最高の一日
私としてはそんなこと思ったこともなかった。
だけど今日初めて、最高の日だとおもった


アイスを食べたあの日に

「今週の土曜日空いてるか?」

って、言われた。

待ち合わせ場所はあの日の公園


また、お兄さんに会えるんだって思ったら胸がワクワクしてきた


「よ!待たせたか?」

『ちょうど今来たとこ』

「それなら良かった」


キャッチしろよ!なんて言って優しく投げられるヘルメット


『なにこれ』

「いいから被って、着いてこい」


お兄さん十八番のキラキラ笑顔


渡されたヘルメットは緩くて

「Aには大きかったかやっぱり、ちょっと待ってな」


私の顎下にある紐をきゅっと締める。


お兄さんの手が私の顔にあたる


「よし、これで大丈夫」


ドキドキする


『今から何するの』


「すぐ分かる」


お兄さんについて行く


そこにはママチャリ


「免許持ってねえから俺のバブに乗せるのは危ないからな」

そう言って私の脇に手を入れて持ち上げる。
お兄さんの自転車の後。昔よくお母さんに乗せてもらった椅子に座らされる


見るからにヤンキーなお兄さん


後ろにヘルメットを被せた子供を乗せてママチャリ


なんともカッコ悪い


でも、お兄さんらしい


『お兄さん偉いじゃん』

「無免許でA乗せるのは怖ぇよ」

『したら免許取ったら乗せてね』


「そのつもりだよ」


お兄さんは優しい。出会って三回目の私にも


『どこ行くの』


「俺ん家」


『お兄さんの家…』


「会わせたい奴がいるんだ」









「だれ、オマエ」


お兄さんの家に来たと思えば連れてこられたのは道場


そして目の前に私より一回り小さい男の子



「おい、万次郎。まずは挨拶」


ポコっと男の子の頭を軽く小突く

ちぇーと納得いってない彼


「俺、まんじろー。」


渋々答えてくれる


「ごめんな、A。こいつ無愛想で」


最初の印象は、

『お兄さんの弟?』

「あぁ」

『お兄さんが会わせたかった相手?』

「そうだよ。」

全くお兄さんと似てないと思った


『私、神原Aよろしく』


どっちかと言うと私と似て無愛想


「ん、」


多分、あんまりよく思われてないなってわかる



私としてもお兄さんの弟ってだけで、彼には一切興味がなかった。




お互いずっとそうなんだろうなってこの時までは思ってた

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キャンディー(プロフ) - 綺羅さん» 私も真一郎推しなので、この作品を作っちゃいました笑笑 (2021年11月24日 21時) (レス) id: 2c0233fc7b (このIDを非表示/違反報告)
綺羅(プロフ) - 真一郎推しからしたら最高すぎる!!!! (2021年11月21日 12時) (レス) @page28 id: 1c40c756d3 (このIDを非表示/違反報告)
キャンディー(プロフ) - ご指摘ありがとうございます! (2021年8月12日 20時) (レス) id: caaf428f68 (このIDを非表示/違反報告)
マリー(プロフ) - 1ページ目の消毒液を付けるところ、あんのていではなく、あんのじょう(案の定)だと思います!要らぬ指摘だったら一々細かくてすみません…。 (2021年8月12日 19時) (レス) id: 44f2d9f658 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ヤマタノ | 作成日時:2021年8月11日 21時

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