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無機質な病室

あんなにもキラキラ輝いてた彼女は


その小さいベッドの上で完結してしまうほどになっていた


『だから連絡しなかったのに…』

『こんな姿見られたくないから!!!』

『なんで来たのよ!!!!』

『早く帰って!!!!』


いつもの覇気のある勇ましい姿勢とはうってかわり
弱々しい、今にも壊れてしまいそうな…



その瞬間、ぎゅっと真一郎がAを抱きしめる


「俺は帰らねえ」

「絶対」

『おねがぃ…かぇって…』

さすがに真一郎を押し返せずに弱まる力


「ごめんな、万次郎。ちょっと席離してくんねえか」


「おれっ…」

そばにいたい…その言葉はのどの奥に詰まって

「わかった…」


病室を出た









こんな姿1番見られたくない、だけど、一番そばにいてほしい



『おにい、さん…』

「大丈夫。辛いなら泣けばいい」

「苦しいならもがけばいい」

「俺はお前から離れないから」

『うぅっ…ひくっ』

『怖がったっ…ごわかったのっ…』

『隣にあった温もりがどんどん冷たくなってって…』

『もうやだっ…大切な人っが…いなくなるのっ』

「ずっと居てやる。」

『本当に?』

「嘘だと思うか?」

『ううん、絶対そばにいてよっ』

「Aが俺を求めるなら何時でもそばにいる」

「だから、俺が求める時もいつでもそばにいて欲しい」

『…ぇ?』

「本当に心配したんだからな」

「Aがもしかしたらって、俺の目の前からもう一生現れないんじゃないかって思ったら…」

「死ぬほど怖ぇんだよ」

『ごめんっ…』

「背伸びしたガキだよほんと。」

「俺の好みはグラマラスで年上でっ…Aは年下で負けん気強くて」

「相手は中学生だぞとかロリコンとか言われるかもしれねえけど」

「隣にいないのが嫌なんだよ」

「あん時、Aが俺に言ってくれた時めっちゃ嬉しかったんだよっ…」

2人で抱き合って大号泣して、何してるんだって

でも、嬉しさで胸がはち切れそうで


「早く大人になってくれ」


多分お兄さんの精一杯の告白


5歳っていう近いけど今の私たちにとっては遠い年の差


『今を楽しめって言ったのに?』

「今を楽しみつつ早く大人になれ」

『なにそれ』


あははって満面の笑みのお兄さんは今でも私の全てで








この時の腕の温もりも忘れられない





絶対なんてないんだって





でしょ、万次郎





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キャンディー(プロフ) - 綺羅さん» 私も真一郎推しなので、この作品を作っちゃいました笑笑 (2021年11月24日 21時) (レス) id: 2c0233fc7b (このIDを非表示/違反報告)
綺羅(プロフ) - 真一郎推しからしたら最高すぎる!!!! (2021年11月21日 12時) (レス) @page28 id: 1c40c756d3 (このIDを非表示/違反報告)
キャンディー(プロフ) - ご指摘ありがとうございます! (2021年8月12日 20時) (レス) id: caaf428f68 (このIDを非表示/違反報告)
マリー(プロフ) - 1ページ目の消毒液を付けるところ、あんのていではなく、あんのじょう(案の定)だと思います!要らぬ指摘だったら一々細かくてすみません…。 (2021年8月12日 19時) (レス) id: 44f2d9f658 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ヤマタノ | 作成日時:2021年8月11日 21時

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