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絶対にバレない変装をしているのに、少しだけ心臓がびくりと音を立てた。
『そうなんだ』
「はい、もう随分長い間あってないですけどね」
『どんな人だったの?』
少しくらい、新一と私自身としてじゃなくて話したかった。
「表情筋が衰えてる人でしたよ。基本喜んでんのか悲しんでんのかわかんないくらい」
新一にそんなことを思われていたとは
「でも、本当は誰よりも人想いで不器用なだけで凄く優しいんです。」
なんだが少しずつ恥ずかしくなってきた。
「俺が分からなかったことを全部知ってて、なんでも教えてくれる。あの人が読んでた本、全部真似して読んでました。」
そう言ってクシャッとはにかむ新一。
「でも、もう6年も連絡取れないんで、俺の事なんて忘れてるのかなって。」
「でも、そうだとしても。俺、凄腕の探偵になって必ずあの人を見つけるんです。」
「って、こんな話なんでお姉さんにしちゃったんだろ。」
『絶対、会えるよ。お姉さんに』
『それに、お姉さんはあなたの事忘れたりしないよ。』
「ありがとうございます。そう言ってくれるだけでちょっと自信が出てきました」
「おーい!新一!」
グラウンドで新一を呼ぶチームメイトの声
「あ、すいません。呼ばれちゃって。本当にすいません。ボールぶつけた挙句長話なんてしちゃって、」
「それじゃあ!」
そう言って私に会釈してグラウンドへ走っていく
『私は、新一のこと1度も忘れたことないよ』
ごめんね、連絡できなくて。
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「観光中ごめんなさいね、急に電話なんかして」
『大丈夫です。それで?』
「お使い頼んでもいい?」
『あ、お使いですか?』
「私すっかり忘れてて、日本限定のバック、取り置きしてたの。それ取りに行ってもらってもいい?」
『分かりました。住所は?』
「あとで、メールで送るわね。」
『はい、じゃあまた後で』
その後すぐにベルモットから送られてきた住所へと向かう。
ここの先の、
「きゃー!!ひったくりよ!!」
道路の曲がり角から、叫ぶ声が聞こえる。
考えるより先に、体が動いていた。
足には結構自信はある。
そこら辺の男の人よりは持久力も瞬発力もある。
『まて!!!』
女性の叫び声からすぐに対応したため、犯人に追いつくのはそう難しくなかった。
あと一歩
犯人の手を掴めたと思った時、
もうひとつ、違う手が犯人の腕を掴んでいた。
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の〜さん(旧もこ)(プロフ) - キャンディーさん» 教えてくださりありがとうございます。 (4月26日 6時) (レス) id: 79dfdf41ef (このIDを非表示/違反報告)
キャンディー(プロフ) - の〜さん(旧もこ)さん» はい。救済ではありませんので。今、警察学校組が出てきているのは松田が生きている時のお話です。 (4月26日 0時) (レス) id: c6b5f1ed5f (このIDを非表示/違反報告)
の〜さん(旧もこ)(プロフ) - これって警察組氏んでますか? (4月25日 23時) (レス) @page2 id: 79dfdf41ef (このIDを非表示/違反報告)
ミカ(プロフ) - この作品凄く好きです。今後も楽しみにしております。無理なく頑張ってください。 (1月20日 18時) (レス) id: 7994b8d3a7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ヤマタノ | 作成日時:2024年1月18日 0時