時を架けた人へ【名探偵コナン】 (ページ8)

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久しぶりページ8

久しぶりに、この地に足を運んだ。

日本での任務は、3日間。

組織の重要な取引相手が裏切り行為をしたらしく、それの裏付けと片付け。

言わば、ハニートラップと殺し

またいつも通り、私は引きつけがかりでベルモットさんが始末する段取りになる。

｢任務まで少し時間があるから、自由にしてていいわよ｣

『え？いいんですか？』

｢ええ。私も行きたいところがあるの。だけど貴方は連れて行けないから。観光でもして｣

｢その代わり、あなたは目立つんだから、ね？｣

そのままで行くなということだろう。

ベルモットさんが着いてくるなってことは、組織の幹部にでも会いに行くのだろう。

ベルモットさんは私と幹部を合わせることを拒むから

『それじゃ、いこうかな』

少しくらい、日本に来たんだからわがまま許してください。FBIのみんな、秀一さん、ベルモットさん。

私の育った場所、米花町に足を運ぶ。

鏡に映る姿は誰も私だと分からないだろう。

今日は平日だから、学校があるよね。

そしたら行くところはひとつしかない。

｢おーい！！ボールこっち！！｣

｢パース！パス！！｣

グラウンドに響き渡るのは学生たちの声

『いるかな。』

そんなこと思いながらグラウンドを見渡せば

『いた、』

｢新一！ナイスシュート！｣

ゴールを決めたのか、同級生に頭を撫でられている。

『大きくなったな、』

小学生だった時とは変わり背丈も伸びてる。

サッカー続けてるんだ。

何でボーとしながら新一のサッカーしている姿を見つめる。

｢あぶないー！！｣

そう言われてるとも知らずに、気がついた時にはサッカーボールが頭にぶつかっていた。

『いったっ、』

｢お姉さーん！すみません！｣

｢巫山戯て思いっきり変なところに蹴っちゃって｣

『しん、』

新一、声に出しかけた名前を飲み込む。

私がポケ〜と見ていたところに、新一が蹴ったボールが突撃したらしい。

｢お姉さん、怪我とか｣

｢お姉さん、泣くほど痛かった？｣

近くに新一がいる。

私の頭1つ分小さいけれど、最後に会った時よりも向ける目線は近くて

『えっ、あ、泣いてました？』

『びっくりしちゃったからかな、？』

私涙腺こんなに弱かったっけ。

｢本当、すいません！｣

『ううん、全然大丈夫。』

『君がサッカー上手くてついつい立ち止まって見てた私も悪いから』

そんなことをいて少しだけはにかむと、新一の瞳が私を真っ直ぐとらえる。

｢なんか、お姉さん。俺の大切な人に少し似てます。｣

｢顔全然似てないんですけど、笑い方が｣