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『1度決まったことですし、そこから逃げ出すのは性にあわないので』


あの日、言ったことは間違っていない。


「貴方が、新人さん?」


先に指定場所にいた私は、声のする方にふりかえる。


私の顔を見た瞬間、大きな瞳がさらに大きくなる。


「あなた、」


綺麗にウェーブされた髪の毛が揺れる。


「こんなとこになんで」


『今日から組織のメンバーとしてよろしくお願いします』


「今すぐやめなさい!」

私にそう訴える女性は、いつかのカフェにいた美人さん

「貴方のような子が来ては行けないわ」

なんでそんなに私を止めるのだろうか。


『お久しぶりですね。』

「覚えてくれてたの」

『ええ、それにあなたこそ私のことを覚えてくれてた』

「当たり前よ、貴方みたいな子は」

『あなたが組織のメンバーなら心強いです』

先に潜入している秀一さんもいるが、この人はどうやら私に対していい印象があるようだ。都合がいい。


「だめよ、こんなとこ。ジンに新しい子が入るって聞いたけどあなただったなんて」

『どうしてとめるんですか?』

「貴方みたいな子が来る場所じゃない」

『そんなのあなたには分からない』

『私が入ると決めたからここにいるんです。』


美人さんは顔を歪めながら頭を抑える。
そこから少ししてゆっくりと口を開く。

「わかったわ。」

何かを決意したように

「ベルモット」

『はい』

「私のコードネーム」


「今日からあなたもこの組織の一員よ。」


「基本、個人行動。上から指示があったら動くわ。
まぁ時期にジンとかには会うでしょうね」


『分かりました。』

この組織の情報は、一通り把握している。

「ねぇ、」

『なんですか?』

「約束してちょうだい、なにか危険なことがあったら必ず私に知らせること。そして私以外は信用しないこと」

急に何を言い出すのかと思えば、予想もしていなかった。

『そんな、2回しかあっていない知らないあなたを信用しろなんて難しいです』

「お願い。」

「私にとって貴方は大切なの。」

「私はあなたを裏切らないわ」

「あなたが私を裏切ったと思えば、いつでも私を殺しなさい。抵抗はしない」


『どうして、私にそこまで言うんですか?』


「あの時、私を救ってくれたからよ」


『救ってませんよ、ハンカチ拾っただけです。』


「貴方にとってはそうかもしれない、けど、私にとってはそれだけの事じゃなかったの。」

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の〜さん(旧もこ)(プロフ) - キャンディーさん» 教えてくださりありがとうございます。 (4月26日 6時) (レス) id: 79dfdf41ef (このIDを非表示/違反報告)
キャンディー(プロフ) - の〜さん(旧もこ)さん» はい。救済ではありませんので。今、警察学校組が出てきているのは松田が生きている時のお話です。 (4月26日 0時) (レス) id: c6b5f1ed5f (このIDを非表示/違反報告)
の〜さん(旧もこ)(プロフ) - これって警察組氏んでますか? (4月25日 23時) (レス) @page2 id: 79dfdf41ef (このIDを非表示/違反報告)
ミカ(プロフ) - この作品凄く好きです。今後も楽しみにしております。無理なく頑張ってください。 (1月20日 18時) (レス) id: 7994b8d3a7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ヤマタノ | 作成日時:2024年1月18日 0時

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