図書館 ページ23
王国の城の一角にある 国民も出入り自由な図書館の
もっと奥の部屋
古文書を読み漁る少年
あの日の夜
シルヴァ「暴走を止める方法…あるんですね?」
アレフ「ある、が…聞くより見に行った方がいいだろう」
シルヴァ「見に行く?」
アレフ「図書館の奥の部屋に古文書がある、それのどれかに載ってるはずだ…」
そして現在に至る
シルヴァ「どれも読めない…アレフは読めるって言ってたのに…」
リヴァ「そこは私専用だもの、貴方のはこっち…」
本棚に手を伸ばす リヴァ
シルヴァ「(いつの間に…)僕のはこっちって…どういう意味ですか?」
リヴァ「それは私には読めないの」
シルヴァ「誰かの落書きみたいだ…」
リヴァ「さて、私はそろそろ…行かなきゃ」
シルヴァ「何処に?」
リヴァ「あら、それを貴方に言わなきゃいけないの?」
シルヴァ「…そういうわけじゃ…」
リヴァ「じゃあね」
リヴァの腕を掴む
シルヴァ「待って」
リヴァ「あら、古文書はいいの?」
腕を引き寄せて
シルヴァ「僕が読み終わるまで、待ってください」
微笑みかける
リヴァ「貴方、本当に狡いわ」
シルヴァ「あはは、褒め言葉ありがとうございます」
リヴァは僕の背後にある椅子に座っている
シルヴァ「(あった……これか…?)」
リヴァに渡された本は確かに僕が読めた
僕の字だ…でもこんなの書いた覚えない…
文はこうだ
『未来の僕へ 今きっと古文書を読み漁ってこの本に辿り着いたと思う… きっと僕は死に急ぐ彼女を止めようとするだろう 止める方法 探してるよね?結論から言うと可能だ 思い出して、過去にあった事を 君はーー…』
シルヴァ「…文字が切れてる」
この先が重要なのに 未来の僕ってことは…あの文を書いてたのは過去の僕?
そうだ、リヴァは!?
シルヴァ「…(まだいる…一体過去に何があった…?)」
リヴァ「おかしな話よね、こんなちっぽけな体に世界の命運が掛かってるなんて…馬鹿みたい」
シルヴァ「?」
リヴァ「ま、いいけど…どうだって」
シルヴァ「リヴァ、自分の記憶…疑った事ってありますか?」
リヴァ「記憶を?」
シルヴァ「…はい 僕、何か忘れてる気がするんです」
リヴァ「忘れたなら…重要じゃなかったんでしょ」
シルヴァ「ですかね…?」
大きな古時計が鳴る
シルヴァ「あっ、もう夜…リヴァ 何か用事があったんじゃないんですか?」
リヴァ「さ、忘れちゃったわ」
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作者名:夢無 | 作成日時:2016年11月7日 16時