ルクス・カリギュラ ページ20
シルヴァ「僕に…殺せるだろうか」
庭園の芝生に寝転がり 空に手を伸ばす
空には飛竜が優雅に狩りを楽しんでいる
シルヴァ「…殺す、殺すか…」
ルクス「やぁ、シルヴァくん」
シルヴァ「…？誰ですか？」
シルヴァの顔を覗くようにルクスが話しかけてくる
ルクス「酷いなぁー！毎日会ってるじゃないか！」
シルヴァ「…すみません、どちら様でしたっけ」
ルクス「リヴァちゃんの武器だよ！」
シルヴァ「武器…？何で歩いてるんですか…こわっ」
ルクス「酷っ！！ボクは元は精霊だからね！肉体はあるよ！？」
シルヴァ「あー、そうですか ご要件は？」
ルクス「いや、歩いてたら普通に殺すとか単語が聞こえてきたからね 何を迷ってるのかなーって｣
シルヴァ「(よく喋るなぁ…コイツ…)別に」
ルクス「素っ気ないね〜…あ、リヴァちゃんに猫被ってるとか？」
シルヴァ「…貴方には関係ないでしょう！？」
ルクス「……関係あるよ、ボクの主を君が殺そうとするならボクは君から主を護らなきゃいけない」
シルヴァ「まだ、殺すなんて決めてないです…」
ルクス「じゃあ、考え方を変えよう！リヴァちゃんを殺すんじゃなくて止める」
シルヴァ「…？」
ルクス「恐らくだけど…君はリヴァちゃんと同等の強さになれると思うよ 今はまだ…無理だと思うけど」
シルヴァ「僕があの人に届くんでしょうか」
ルクス「さぁ、それは君次第じゃないかなぁ？アレフも君に期待してるし〜ボクは君の事嫌いだけどね」
(隣に座る)
シルヴァ「僕も貴方が嫌いですよ」
ルクス「あー、うん わかってるよ」
シルヴァ「止める…か そういえば…貴方 名前は？ 教えてくれてませんよね？」
(隣を見る…)
シルヴァ「あれ？誰もいない？」
物陰で
リヴァ「何を話していたの？」
ルクス「うー？世間話？」
リヴァ「そ、まぁなんでもいいわ」
ルクス「面白い子だよね、あの子」
リヴァ「そうね」
先に去る
ルクス「面白いよ…面白い子だよ、でも…大丈夫、安心してね リヴァちゃん 君は殺させない…傷つけさせない…誰にも ボクが護るから…ね？」
去っていく背中には聞こえないだろう…
光の無い赤い目は闇を孕む
ルクス「だって…ボクは」
『君の刃なんだから』
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作者名：夢無 | 作成日時：2016年11月7日 16時
