もでらーと！

6曲目 ページ8

結局、吹奏楽部に入部したのは私も含めて17人だった。
入部が決まったメンバーは、秋川先輩の案内で第2音楽室へと移動した。
「テキトーにすわって」
とりあえず、手近な椅子に座る。
「まず。この吹奏楽部に入ってくれて、ありがとう」
秋川先輩は、全員が座ったのを確認すると、話しだした。
その横では、響先輩が面倒くさそうにあくびをしている。
(本当に"一応"なんだ…)
変なところに納得しつつ、秋川先輩に目を戻す。
秋川先輩は、主にこの部活での注意点、方針などを話している。
「そして、私達は、最も礼儀を大切にしています」
(礼儀…)
始めに言っていた通り、やっぱり礼儀には厳しそうだ。

その後も秋川先輩の話は続き、その日の部活は終わった。
立ち上がろうとして椅子を引いたとき、同じく立ち上がろうとした隣の席に座っていた女の子の椅子と絡まった。
「あ、ごめんなさいっ」
「こちらこそ…」

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