6 ページ7
.
店の外に出ると夜らしい少し肌寒い風が私たちを横切った
「ちゃんと帰れる？」
『大丈夫』
「本当に？」
『大丈夫だって』
数秒間、私をジッと見つめた後、小さくため息をついてタクシーを止めた
「乗れ」
『高いから』
「俺出すから、住所は」
『もっとダメじゃん』
「住所言って」
『ドンヒョク、本当に高 「住所言わないとホテル行くけど」
私の腰に手を回して、少しの怒りを含めた挑戦的な目で私を見下ろしてる
突然感じるドンヒョクの男の部分に全身が疼いたのはきっと、酔ってるから
『…分かったよ』
「そうでなきゃ」
ドアに頭をぶつけないように上を手でガードして私が乗り込むのを見守った後、
運転手にこれでお願いしますとお金を渡しているのをただ見つめることしかできなかった
『ドンヒョク、ありがとう』
ドアが閉まった後、窓を全開にしてお礼を伝えると
「やっと謝れてよかった、ありがとな」
ちゃんと帰るんだぞ、と恥ずかしげに2往復程度に軽く手を振った
.
彼の優しい笑顔が好きだった
他の人にももちろん優しいけど悪ガキがメインで、
付き合う前は私にも悪ガキしてたけど付き合ってからは優しさしかなかった
言葉はもちろん、行動もいつも私優先で
女の子は俺に守られてればいいの、なんて中学生にしては洒落たこと言ってた
側から見れば、中学生の恋愛なんてたかが知れてる、お子様の恋愛ごっこ程度しか見えないかもしれないけど
私達の思いは中学生なんて枠を超えてたとはっきり言える
10年以上経った今でも当時のことをこうやって話すくらいだ
これこそが当時の私達の思いを表してたと思う
本気だったんだと
そして、嫌いになったことなんて一度もなかった
.
別れた後も
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 777人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Harry(プロフ) - puさん» コメントありがとうございます！私もあるはずのないヘチャンさんとの記憶を蘇らせながら書いてます…(?)ストーリーの雰囲気に合った言葉で2人の思いを表現したくて尽力してるので有難いです… 今後もお楽しみください:)♡ (4月19日 0時) (
レス) id: 1be3d93756 (このIDを非表示/違反報告)
pu(プロフ) - あ〜もうほんとに大好きです...あるはずのないヘチャンとの記憶が蘇ってきてしまいます....Harryさんの言葉選びと言えばいいのでしょうか...互いの気持ちを表現する言葉がとっても素敵でダイスキです...これからも楽しみにしています😌♡ (4月18日 21時) (レス) @page12 id: b07ea19e8d (このIDを非表示/違反報告)
Harry(プロフ) - 奈胡（元jen）さん» コメントありがとうございます！そうなんです…ダメって分かっているからこそ進んでしまいたくなるんです… 今後もお楽しみください:)♡ (4月18日 19時) (レス) id: 1be3d93756 (このIDを非表示/違反報告)
奈胡（元jen）(プロフ) - ドキドキします こんな関係…進まないわけない…ダメってわかっていても Harryさん続き楽しみにしてます⭐︎ (4月18日 1時) (レス) @page7 id: 8b083b7e19 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Harry | 作成日時：2024年4月15日 22時
