シマウマとハリネズミ ページ49
「そういえば、今日どうしたの?」
「そうそう、プレゼント買いに来たんだよね。
何かいいのない?」
「雑だなあ、誰にあげるの?」
「先輩です。教育実習でうちの高校戻ってきてて」
「あれ、みんな□□高校だよね?てことは俺の後輩だ。
俺○○回卒業生だからみんなの6、7ぐらい上だね」
「まじすか?もしかしてこーちとジェシー先輩知ってるとか,,,」
「知ってるよその2人!めっちゃ有名だったもん。
ちょー仲良くてうるさい後輩入ってきたって」
先輩方、そんな頃から仲良かったんですね,,,
「何かいい感じのプレゼントありますか?」
「そうだなー、教師志望なんだよね?
ボールペンとかネクタイピンとか?」
「めっちゃいいじゃんそれ!」
「名前入れるサービスもやってるよ〜」
「最高っす!ふっかさん」
「みんなちょー褒めてくれるじゃん嬉しい
じゃあ名前入れるやつは先輩からのプレゼントってことで
無料にしてあげる〜」
「いいんですか!ありがとうございます!!」
「Aちゃんそんなに大きな声出るんだね、かわいい」
慎太郎、ありがとうございますって言いながら
静かに私の手を引いて
ふっかさんと距離とらせるのやめな?
「ここら辺に置いてるけど
何かいい感じのある?」
棚に並ぶのは、動物の形のネクタイピンたち。
「ジェシー先輩は派手なイメージだから
シマウマとかいいんじゃない?
ほら、この前の私服ゼブラ柄だったし」
そう言って樹くんが手に取ったのは
ピンの先に小さなシマウマの付いたもの。
「いいじゃん、イメージ通りって感じ!
こーちは,,,」
実は最初に見たときから
先輩はこれじゃないかなって
思ったものがあったんだよね。
「これとか、どう?ハリネズミ。」
いつも優しくてあざとい先輩。
でも時々飛び出す毒舌が
威嚇して針を立てるハリネズミみたいだなって。
「いいね、こーちっぽい。かわいいし。
あいつあざとキャラじゃん。」
「じゃあ、決まりってことでいいかな?」
「はい、名前入れお願いしてもいいですか?」
「おっけーい、30分もあれば終わるから
適当にくつろいでて〜」
ふっかさんにお礼を言って、店内を見て回ることにした。
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作者名:はりのこ | 作成日時:2022年6月22日 22時