ずっと前から貴方のことが（yg） (ページ37)

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いつもの帰り道。

でも、いつもより少しだけ暗い雰囲気の帰り道。

「ねえA、昨日何かあった？」

やっぱり、気づいてたんだ。

何も答えられなかった。

「,,,こーちのこと？」

図星だ。

思わず立ち止まってしまった。

　

「あれ、当たってたか」

「何で？」

「だってAがそんなになるのなんて

こーちのことしかないじゃん」

「あの日もそうだった。体育祭の前日だっけ？

俺、絶対Aはこーちに告白するんだと思ってたのに

いつの間にかAはこーちの話をしなくなってた。

何があったかなんて知らないけどさ

ずっとずっと後悔してたでしょ？

こーちがこの学校にいるのもあと何日かしかないよ。

また同じ後悔をするの？」

「,,,慎太郎には私の気持ちなんて分かりっこない」

私は慎太郎の顔が見れなかった。

「分かるよ、俺。Aのことならなんでも。

だって、A何年目だと思ってるの？

それに、好きな子からは目離せないんだから」

今、慎太郎は何て言った？

好きな子って言った？

思わず顔をあげた。

「好きな子,,,？」

「ほーんとに気づいてなかったの？鈍感だなあ。

まあそれも、Aのいいところだよね」

少しの沈黙。そして

「大好きだよ。A。ずっと前から。」

告白,,,された。

どうしていいかわからず

私はその場から逃げ出してしまったんだ。