ずっと前から貴方のことが（yg） (ページ32)

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「何で急に別れるなんて言うんだよ」

初めて聞いた、先輩の焦った声だった。

「何であの子の名前が出てくるの

Aちゃんは妹みたいなもんで

恋愛感情なんて、これっぽっちも持てないよ」

私はそれを聞いて駆け出した。

不思議と涙は出なかった。

ああ、やっぱり私には無理なんだって

そう確信しただけ。

「A、こーち先輩いた？」

「こっちにはいなかったよ。

体育館の方とかにいるんじゃない？」

ごめんね、慎太郎。

嘘ついちゃった。

「そっか、もうちょい探してみるわ。

さんきゅー」

あの日、私の初恋は終わった。

「,,,慎太郎がさ

あれ？Aちゃん？」

「,,,はい！すみません、聞いてなかったです,,,」

「Aちゃんも疲れてるでしょ？遠慮なく寝てていいよー」

「すみません、ありがとうございます」

「こーち、ありがとう！助かった！」

「こーち、らびゅ〜」

「先輩、ありがとうございました」

「いえいえー

じゃあみんな、また明日ね！」

ばいばーい、そう言って先輩は帰っていった。