たろの家 ページ11
「ね？ね？うーそ！言葉のあやってやつだよ！！ね！」
まーだ言ってる。
さすがに可哀想か。
「田中くん、今日から放課後勉強会やるんだけどくる？
まあ会って言っても慎太郎だけなんだけどね」
「え！！いいの！行く！行きます！行かせていただきます！」
おもちゃを与えられた子供くらい目キラキラさせるじゃん。
かわいい,,,
「お邪魔しまーす」
「あ、たろママ！お久しぶりです」
いつもテストの度にお邪魔させてもらっているたろの家。
なんかね、めちゃめちゃ広いの。
天井にはシャンデリアみたいなの着いてるし。
「あらAちゃん！テスト勉強？頑張ってね。
そちらは新しいお友達？」
「はじめまして！
山崎さんのクラスメイトの田中樹っていいます」
「はじめましてー、そんなに硬くならなくていいのよ！
みんなゆっくりしていってねー」
「ねえこの問題最初から間違ってるよ？」
「え,,,嘘だろ,,,」
「ほらここ」
うわああとか言いながら崩れ落ちた田中くん。
「ねえAー、ここ分からないんだけど」
「え、たろ凄い！こんなところまで解いてるの？
私まだそこ解いてないよ」
褒めたらめちゃめちゃドヤ顔のたろ。
くっそーと言いながら起き上がった田中くんは
また解き直してるみたい。
「田中くん、次はここが違う」
「まじか,,,」
あ、机に突っ伏しちゃった。
凄い痛そうな音したけど,,,
「みんな捗ってるー？
あ、Aちゃん、今日もご飯食べていく？」
「たろママのご飯食べたい！
お願いしてもいいですか？」
「いいわよー
田中くんはどうする？」
田中くんは少し悩んだけど
「あー僕は遠慮しときます。
ママがご飯作ってくれてるので。
また今度ご飯食べに来てもいいですか？」
ママって呼ぶんだ,,,かわいい,,,
「みんなで食べた方が美味しいからね。
またいらっしゃい！」
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作者名：はりのこ | 作成日時：2022年6月22日 22時
