ずっと前から貴方のことが（yg） (ページ35)

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「高地先生のことが好きなんです！」

覗き見なんて、いけないよなと思いながらも

足を動かすことができなかった。

「,,,ありがとう。

でも、ごめんね。●●さんの気持ちには応えられない」

「,,,高地先生、好きな人いるんですか？」

先輩はゆっくりと口を開いた。

「好きな人,,,か。

そうだね、いるよ。ずっと前から好きな人」

気づけば靴箱へと向かっていた。

吹っ切れたと思っていたのに。

一生無理だって、分かってたのに。

どうしてこんなにも、胸がざわざわするんだろう。

「あ、きたきた」

「A、遅くなってごめんなあ。
クラスのやつらに捕まえられちゃってさ,,,
あれ、A、なんかあっ,,,」

「こっちこそごめんね、待たせた？」

慎太郎は何か言おうとしてくれたみたいだけど

今は何も聞かないでいてほしかった。

「ううん、俺らも今来たとこだから
じゃあ行こうぜー」

そうだね、そう言って歩きだした私たち。

慎太郎が心配そうにこちらを見ていることには気づいていたけれど

気付かないふりをした。