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待てど暮らせど来ない電車。
きっと田舎民なら分かってくれるよね、
動物と衝突で電車こないやつ。
「かーえーりーたーいーよーーー」
本当に早く帰りたいです、私。
「俺さ、めっちゃいいこと思いついたんだけど」
すんごいにやにやしている慎太郎。
「こーちにさ、車で送って〜って頼もうよ」
「いいじゃん！2人は連絡先持ってるの？」
「あれ、樹交換しなかったの？」
「生徒との連絡先交換はダメって言われてるんだってさー」
「そっか、じゃあAが連絡取るしかないよ。
ほら、これ見て」
慎太郎が差し出してきたスマホの充電は2%。
「俺昨日寝落ちして充電できてないんだよね。
A、こーちの連絡先知ってるでしょ？」
「電話番号なら残ってるけど,,,」
「じゃあ電話して！お願い！帰りたいでしょ！」
ずっと消せなかった連絡先。
LINEも交換していたけれど
先輩が卒業したタイミングで消してしまった。
「でも、繋がらないかもしれないよ？
もう4年も前だし、先輩も電話番号変えてるかも」
「とりあえず！かけてみようよ。
かからなかったらそのときまた考えよーぜ」
ﾌﾟﾙﾙﾙﾙ ﾌﾟﾙﾙﾙﾙ
あれから1度も使わなかった電話番号。
こんなタイミングで使うことになるとはな。
ﾌﾟﾙﾙﾙﾙ ﾌﾟﾙﾙﾙﾙ
「やっぱり繋がらないかもしれな,,,」
「Aちゃん、どうしたの？」
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作者名：はりのこ | 作成日時：2022年6月22日 22時
