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「Aちゃん！体調悪い？」
心配して近寄ってきてくれた先輩。
ああ、また迷惑をかけてしまう。
早く立たないと。
そう思い、足に力を入れたけれど
「,,,っ危ない！」
気づいたら先輩に支えられていた。
「Aちゃん！本当に大丈夫？」
「,,,大丈夫です」
そう言いながら何とか先輩から離れた。
でもやっぱり立ってはいられなくて
壁際にまた座り込んでしまった。
「大丈夫じゃないよ！
保健室連れてくから、乗って！」
そう言ってしゃがむ先輩。
「本当に！大丈夫ですから,,,！
少しだけしゃがんでいたい気分なんです！」
今考えれば、何言ってんだって思うけれど
先輩は私の気持ちも考えて無理やりには連れていかなかった。
「じゃあ、俺も座ろうかな」
先輩は私の隣にきた。
結局先輩にも気を遣わせて、迷惑をかけてしまった。
気づいたら涙が溢れていた。
ああ、泣くはずなんて、なかったのに。
「俺さ、この前
ブロック長が出さないといけない書類のこと完全に忘れてて。
そしたら慎太郎がさ、
『こーち、先生が黄ブロだけ書類来てないーって
言ってたけど大丈夫？』ってわざわざいいにきてくれたの。
そのおかげで怒られずに済んだよねー
あと、リーダーの打ち合わせのときも毎回忘れてるから
最近は他のブロックの長が
俺のとこきて毎回連れてってくれんの。
いやー俺、助けられてばっかりだよな」
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作者名：はりのこ | 作成日時：2022年6月22日 22時
