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阿呆みたいな顔をした二人の声が重なる。そんな所にまた容赦なく彼はだから、と繰り返すように言う。
 



「エイプリルフールだろ、今日。あの人は絶対何か仕掛けてくると思ってたから、仕返しした。……それだけだ」



 
あまりにも淡白なその答えは、さっきまで一人の女性を追い詰めていたようには見えなかった。その様子に二人は戦慄する。自分の同級生が女誑しだったなんて、と。
 



「まじかよ!?見てて俺までドキドキしちゃったんだけど!?演技力あり過ぎない伏黒?」

「流石にあいつが可哀想なんだけど」

「先生完全に女の子だったもんね」



 
いつもの飄々とした彼女が顔を赤く染めていたあの時を思い返して、悠仁はうんうんと頷く。
 
確かに恵に演技力があるのは頷けた。


__今だって悠仁は騙されたのだから。
 
だがしかし、野薔薇は気付いていた。所謂女の勘というやつだ。
 



「(バレバレだっつーの。)」



 
恵の彼女を見る目、完全に“そういう”目で見ていたということ。野薔薇は知っていた。だから今回こそ打ち明けてくれるかと思ったのに、と落胆した。



 
_______________



 
「(何だこれ……)」



 
平静を装う彼の心の中は、同級生と喋っても収まることはなかった。彼女が嘘をついてくることは予想していたが、まさかああいう類の嘘だとは思わなかった。
 



__「実はさ、私……
 
 
 恵のこと好きなんだよね」



 
そう言われた時無性に苛立って、自分の中で無意識に押さえ込んでいたものがぷつりと切れて溢れ出てきたような感覚がした。だから仕返ししてやろうと思って、その感情の正体を知らぬまま、やりたいようにやった。
 

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ただのバカです - 作品読ませて頂きました!こ、更新ってもうされませんか?俺この話結構好きで。リクエスト募集してたらなんですけど、禪院直哉くんお願いしていいですかね?直哉くんデレデレでもええですよ!読んでくれてるか分かりませんが続き楽しみに待ってます。 (2022年10月27日 20時) (レス) id: 37480b1f74 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みるくてぃー | 作成日時:2021年3月15日 12時

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