検索窓
今日:3 hit、昨日:0 hit、合計:14,084 hit

ページ2

――「あたし、女扱いされるのいっちばん嫌いなの。あたしより弱い癖にそーゆー事言うのやめてくれない?」



 
だから、気持ちのままにそう吐き捨てて勝手に単独行動を取った。その後彼が何か言っていたとか、知らないし興味もない。後悔?してる訳ない。今だってこうして呪霊を祓い終えた訳だし、元より二人もいる任務じゃなかったのだ。

彼女はその時気付いていなかった。その体の不調、彼が何を言ったか聞こえていなかったのは、そのせいだと言うことも。

そろそろ帰るか、と屈んだ体を伸ばそうと力を入れたが、上手く入らない。中途半端に立ち上がったせいで足がふらつき、そのまま床に倒れた。



 
「は、何、これ……」



 
 ――――暗転。
 
_______________

side:夏油傑
 
今年入学した呪術高専という学校では、私含め同級生は三人だけだった。中でも五条Aという子は呪術界で有名な家の出らしく、どんな子か気になっていたのだが。

呪術なんていう物騒な世界にいるのだ、期待していた訳ではないが、心優しい女の子とはかけ離れた子だった。白髪の髪を靡かせて振り向いた彼女の瞳は、この世の青を全て詰め込んだような碧眼だった。
 



「ふーん、呪霊操術、ね。いいもん持ってんじゃん」
 



彼女はラウンドのサングラスを下にずらした。背は私よりも低い筈なのに、どこか見下すようなその眼差しに、声が出なかった。



 
「何見てんの?」

「いや……君が五条A、さん?」

「そうだけど。てかあたし雑魚と仲良くするつもりないから」
 



ふい、と踵を返して彼女は教室を出て行ってしまった。もう一人にはまだ会っていないが、早くもこれからのことが心配になる。
 

・→←まだ会って間もない頃の話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.5/10 (29 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
170人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ただのバカです - 作品読ませて頂きました!こ、更新ってもうされませんか?俺この話結構好きで。リクエスト募集してたらなんですけど、禪院直哉くんお願いしていいですかね?直哉くんデレデレでもええですよ!読んでくれてるか分かりませんが続き楽しみに待ってます。 (2022年10月27日 20時) (レス) id: 37480b1f74 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:みるくてぃー | 作成日時:2021年3月15日 12時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。