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第四話 ページ6

「まっつん!!」

松川が居る一組に着いたAは松川の名前を大きな声で呼んだ。
それにびっくりした松川はビクッとビクついていた。その反応に花巻は嬉しそうにニヤついていた。

「びっくりした……。二人揃ってどうした?」

「これ!行こう!」

Aは先程、花巻に対してやっていたバレーボールのジェスチャーを彼に見せた。
松川はそれが何を表しているのかすぐに分かった。そして、目を輝かせて親指をグッと立てた。
二人はニカッと笑い、早く行こう。と彼に言った。

ーー

「ねえ。岩ちゃん。A遅くない?」

「突然どうしたお前。」

阿吽コンビ事、及川徹と岩泉一は部室で着替えている最中で及川が岩泉にそう言った。

「いーや、Aのことだから今日も早く来ると思ったんだけどさー、珍しく遅いなってね。」

青葉城西の特徴である水色のTシャツを着ながら独り言のように喋り始めた。

「そう言われっちゃあ、たしかに遅いべやな。」

その途端、部室のドアが開く音がし、二人揃ってドアの方に顔を向けた。

「お前らー。抜け駆けはずるいぞー。」

松川と花巻はニヤつきながら、重たい鞄を肩に下げている。
運動靴を脱ぎ、部屋に上がった。
その二人を見た及川は酷く驚いた。そんな及川をスルーして、ロッカーの方に向かった。花巻は「お、まだ残ってたか。」と嬉しそうに引退前に使っていたバレーボールシューズを取り出した。

「まっつん?!マッキー?!なんで?!」

「Aから聞いたぞ。お前ら俺達を差し置いてバレーボールやってたんだってな。」

及川は全てを察し、Aが遅れた理由の流れを全て把握した。
二人はいつの間にか着替えを終えて、部室から出ようとしていた。
岩泉も良いタイミングにシューズを履き終えている。及川は慌ててシューズを履き、部屋から出ようとした三人を追いかけた。

「待ってよー。誘わなかったのは悪かったからあー。」

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作者名:名無し琲世 | 作成日時:2017年7月26日 21時

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