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第九十話 国見side ページ45

「うーん。あー……。なんだろうね?」

この中で一番大きい男はすごい曖昧な返事をしてきた。
星翔と星翔二号の方に視線をずらしている。

「同僚なんだけど、服が無くてね。買いに行こうかって話になって。」

「うんうん。この時期だと寒いしね。」

と言ってる割になぜその女の子から説明してこないんだ。
同僚ってか大人に見えない。ギリギリでも大学生って感じ。童顔なのかな。

「すごい真っ白。羨ましい。」

「ね。白ちゃん。」

『うん。』

星翔二号がその女の子に話を振った途端、困った顔で頷いていた。
なんか胡散臭いな。まあいいけど。

「あ、自己紹介とか要りますよね。俺は浅野碧斗です。」

「国見英です。星翔とは中学時代からの付き合いです。」

礼儀正しいな。
歳上っぽい感じするけど何歳なんだこの人。

「あ、僕白石星音!よろしくねー。」

「おい。星音その自己紹介は無いだろ。」

なんか緩い。
名字が違うな。いとこっていう線が今ので消えた。
ドッペルゲンガーなんだろうな。珍しい。

「私は早坂美曲ですー。」

「その子は?」

星翔は知ってるから要らないけど、その白い子の名前は?
って聴いたら女の子は困った顔で星翔の方を見ていた。
なんだ?世間慣れしてない感じあるな。
星翔は何か考えている顔してた。名前すらないとかはないよな?

「……ノエル。この子が白いのはアルビノだから。」

ノエル。
ふうん。外国の名前なんだ。
確かに見た目綺麗だもんね。らしいと思う。

で、なんで他の三人は驚いてるんだ。

「そうそう。ノエルちゃん。今日誕生日なんだよ。」

「そうなんだ。ノエルちゃん。おめでとう。」

あれ白石ってやつ白ちゃんって読んでなかったっけ。
考えるのだるいからやめよ。
クリスマスイブ生まれでノエルって名前ねえ。合いすぎ。

「で、話変わりますけど、なんでここに?人混み嫌いじゃないんでしたっけ。」

「デートに決まってるでしょ。」

流石に知識無さすぎ。この日に男女二人だけで出かけたら高確率でデートでしょ。

「高校生の時より社交的になってるなって。」

「何気なく失礼な事言ってるよねそれ。」

高校生の時も社交的だったぞ。社交的じゃなかったら他の学校の人とも仲良くなれてないもんね。
それからこれはチャンス。

「それはいいけど、ノエルちゃんの服どうやって選ぶの。」

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作者名:名無し琲世 | 作成日時:2017年9月12日 17時

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