手当て 2011 ページ4
手当てを受け、サリーはガレオンのソファーに寝かされていた。
「うわあ、デカっ、猿、デカっ！それにバスコの女！」
ナビィはバサバサと飛び回った。
サリーは傷が相当深く包帯だらけになったが命に別状はなかった。
安静にしてないと傷が開いてしまうということで、鎧はサル語で話しかけようとした。
「ウキッ、ウキキー！ 」
手つきといいなかなかの猿っぷりだが、どうも通じない様子だった。
鎧に、ルカはデジャブを覚えた。
そこに飲み物を持ったハカセがやって来てサル語で話しかける。
「キーキー、ウキッ！(まあ、すわりなさい)ウキッ！(さあ、ミルクだよ、熱いから気をつけてお飲み)」
こちらは通じていた。
そんな様子を眺めていると、なぜかマーベラスはあの日の事を思い出した。
まだ、赤き海賊団にいたころにケガをしたマーベラスをバスコが手当た時に事だ。
「ったく、マベちゃんさあ、弱いんだからカッコつけてアカレッドのマネしてると、死んじゃうよ♪」
そう言って、包帯を巻いてくれた。
「うるせえ。自分だって、大して強くねえくせに」
「まあね。でも、オレがメシ作んないと、みんな飢え死にしちゃうよ♪せっかく、仲間なんだからさ♪自分のできることをやれば、イイじゃないの♪」
「仲間か…」
マーベラスは何か感じるものがあったが、素直になれなかった。
「分かってるよ！」
2人はまるで兄弟か、親友のようだった。
「なら、いいけどどうする？ メシ、食べさせてあげようか？フーフーして」
バスコはからかいながら、手当てしてくれた。
楽しかった日々ではあったけど、それだけに、後の裏切りがゆるせなかった。
「宇宙最大のお宝だよ、独り占めしたいじゃない」
そう言ってバスコはアカレッドを裏切り、マーベラスを撃った。
「何かを得るためには、何かを捨てなきゃ俺、アンタたちを捨てるよ」
あの日、そう言って決別していた。
そんなことを思い出すだけで、マーベラスの心はかき乱された。
単に憎いだけではない何かがある分、心穏やかではない。
マーベラスは席を立って、見張り台へ行った。
その後を、ジョーが追った。
マーベラスとバスコ、主人公とバスコ 2011→←仲間割れ 2011
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横峯俊(プロフ) - ゆうみんさん» コメントありがとうございます！5月から続きのお話を更新していこうと思っています思っています！これからも応援よろしくお願いします (2017年4月20日 16時) (
レス) id: ae2e1d834b (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみん - えええええどゆうこと船からおりた彼女ちゃん次回楽しみです (2017年4月20日 8時) (レス) id: 2b36d5a049 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：横峯俊 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=shun0911
作成日時：2017年4月4日 9時
