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銀時×別れ話 ページ33

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「もう限界なの」


伝えたい気持ちに蓋をして、言いたい言葉は飲みこんで。
“さようなら”と絞り出すように苦しく呟いた言葉は間違いなく私の首を絞めた。







「私たち、別れよう」

「ーーーどうした?」


彼の視線は相変わらずテレビに向けられる。
ソファにいくらか沈んだ身体。無機質な背中は何も私に教えてくれない。

こんな話をしても貴方は私にちっとも興味が湧かないのか。よく3年も付き合ったなと我ながら不思議に思う。


「…何か不満でもあンのか?」


テレビの中で無神経に笑うタレントの声がこの空間に響く。…うるさい。


「…るさい、」

「あ、?」

「ーーーっ、うるさいって言ってんの…っ!」


ソファの上、彼の隣に置いてあったリモコンをつかんで電源ボタンを連打する。急に静まり返った部屋に私の鼻をすする音がする。


「こんな時でも私のこと見ないよね、銀時って。

何考えてるのかちっとも分からない、伝わらない。

どうして付き合ってるのかも分からない。

…正直銀時といても将来が見えないの。

ねぇ、私のこと、好きじゃないんでしょう?」


私の目から溢れた涙がカーペットに染みをつくる。
グレーの落ち着いたこの色が好きだった。彼に似合ってると思った。この人が使う物全てが眩しかった。

だけどもう、そんな気持ちは何処かへ行って消えてしまった。付き合いたての頃のような気持ちはもう私の中には残っちゃいない。


「そんなによォ、言うんだったらしょうがねぇよな」


気怠げに頭を掻いて、じゃあな、なんて。
あまりにも呆気ない最後に乾いた笑いが止まらない。

本当は心のどこかで期待してた。
好きだから、そんなこと言うなって。

そう言って引き留めてくれるんじゃないかって、そんな淡い期待を抱いて、私は馬鹿だ。


「ーーー…さようなら」


最後まで私の方を見向きもしなかった彼を睨もうとしたけど、涙でぼやけた視界では何も分からなかった。

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設定タグ:銀魂 , 短編集   
作品ジャンル:恋愛
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雪うさぎ - トッシーがみたいです! (2019年7月18日 19時) (レス) id: cd19b8b7b7 (このIDを非表示/違反報告)
Y.O18 - 沖田くんと自転車二人乗り...羨ましいっ! (2019年3月31日 9時) (レス) id: e9f436c148 (このIDを非表示/違反報告)
ビスコ(プロフ) - ブッハ!!!サイコーですね。 (2019年2月21日 12時) (レス) id: 251e52ea6f (このIDを非表示/違反報告)
Hanavi(プロフ) - 了解しました!こんな感じで大丈夫でしたか…?気に入って貰えたら嬉しいです。 (2019年2月21日 12時) (レス) id: 5a9b3d8683 (このIDを非表示/違反報告)
ビスコ(プロフ) - 嫉妬した土方リクエストしま〜す! (2019年2月21日 11時) (レス) id: 251e52ea6f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Hanavi | 作成日時:2019年2月17日 17時

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