外部からも ページ19
、
『…ちょっと貴方、高杉さん呼んでくださる？』
うわ来た、って一目見て思う。
派手な格好、キツめの香水と化粧。
いかにも、って感じの女性が受付に来た。
ーーーしかも声高い、うるさい。
「…どういったご用件で？」
『ーーー…望月の名前で通れるはずよ』
「ーーー望月様、ですか？」
『しつこいわね、何か問題でもあるの？』
よくある話だ。
高杉さんに限らず、ここのビルの人の人気は外部にも及んでいて、やれ婚約者だ、やれ恋人だの嘘振りまいて会いに来る人が多い。
「…少々お待ちください」
『ーーー…はやくしてよね』
暇じゃないんだから、と忌々しげに呟いてるけど
ここに来てる時点で暇じゃない？
お妙さんはお昼休憩、神楽は用事で席を外しているし。
今対応できるのは私だけ、
「ついてないなぁ」
聞こえないように呟やく、聞こえたら面倒だしね。
「ーーー…高杉さん、受付の琳堂です」
「ーーーどうした」
「ーーー……望月様、という方がいらしてます。
お知り合いですか？」
「ーーー…通してくれ、俺の部屋でいい」
あれれ？
いつもならこの電話の時点で、知らねェとか言うのに。
本当に知り合いなの？！面倒くさいじゃんこの後が。
「ーーー分かりました」
『話はついたかしら？』
「はい、お待たせしてすみません。
副社長室へ、とのことです」
『わかればいいのよ』
はぁ、と私に聞こえるようにわざとらしく溜め息をついてくる。
「ーーー…香水くさ、」
私は顔を背けて小さく呟いた。
「香水の匂いがするわね、どうしたの？」
「あぁ、さっき来客があって、その人の匂いです」
「来客？」
「ーーー高杉さんに」
「あらあら、」
休憩から戻ってきたお妙さんに意味ありげな顔をされたけど、気にしないでおこう。
。
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Hanavi(プロフ) - ありがとうございます！！！！ (2019年4月30日 22時) (
レス) id: 5a9b3d8683 (このIDを非表示/違反報告)
刹那(プロフ) - めっちゃ面白いです、これからも更新頑張ってください！ (2019年4月30日 16時) (レス) id: 9b87fec193 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Hanavi
| 作成日時：2019年2月11日 18時
