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樹くんはずっと苦しそうな顔をしていて。
私はその顔を見ることができなくて、
ただひたすらに想いを口にした。
初日、話しかけられなくて困っていた私に
最初に声をかけてくれたのは樹くんだった。
“隣に座っていい？”
その一言が私に勇気をくれた。
ブレスレットも、太陽LINEも、
お守りも、月LINEも。
全部私宛だった。
2人で買い出しに行ったこともあった。
帰りに内緒で手を繋いだ。
ステージの上で輝く樹くんがカッコよくて。
リーダーとしてみんなを引っ張っていく姿がカッコよくて。
樹くんだから。
彼にしかないものだから。
だけど、手を離さなきゃ。
前に進めるように、背中を押さなきゃ。
私は不器用で、上手くできなくて、
すがる樹くんに伝えられなかった。
引きとめて、
でも隣にはいられないと、突き放して。
ごめんね、と謝っても許されない。
樹「…最後にさ、抱きしめてもいい？」
駄目なんて言えなかった。
樹「…最後に、抱きしめたいって思ってごめん」
そう言われた後、
遠慮がちに引き寄せられた。
背中に手は回せなかった。
樹くん、と呟いた声が震えた。
樹くんが静かに泣いたのが伝わった。
泣けなかった。
泣いてはいけないと、どこかで分かっていた。
涙が首筋に伝ってきて、
そのうちに乾いて。
それでも私は抱きしめられたままだった。
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美紀 - 移行おめでとです最高ですコロナウイルスと熱中症に気をつけてくださいね (2020年7月22日 15時) (
レス) id: 8204dae0fb (このIDを非表示/違反報告)
あべさく担 - しょっぴー…環奈ちゃん…結ばれて欲しかったです (2020年5月21日 15時) (レス) id: 7ba432eed6 (このIDを非表示/違反報告)
あべさく担 - ページ21、感動しました。ボロ泣きです。 (2020年5月18日 17時) (レス) id: 7ba432eed6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Hanavi
| 作成日時：2020年5月13日 17時
