メンタルブレイク ページ15
ー彼氏目線ー
「あんた!!!いつまで寝てんの!
部活あるんでしょ!起きなさい!!」
「今日調子悪いから寝てる。」
「…大丈夫なの?熱は?」
「ない、頭痛い」
部活をズル休みした。
行く気がしなかった。
「じゃー母さん仕事行くからね。なんかあったら連絡すること。」
「ん。気をつけてな」
「はいはい、よく寝とくんよ」
「ん。」
久しぶりに何もしなかった。
ゲームさえしなかった。
ずっとベッドの上で昨日のことを考えているうちに
眠ってしまっていた。
ピロン
「…ん…」
「Aからだ」
『言いたくないなら言わないでもいいけど、
もし、なんか辛いことがあったんだったら、
力になれる保証なんてないけど、こんなんでも
昌哲の彼女だから、頼ってね?』
優しすぎだろ。
昨日、あんなひどいことしたのに。
…言いたいけど言えない。
自分が情けなさすぎて恥ずかしい。
こんな奴が彼氏なんだって思われたくない。
昨日に続いて着信音が鳴った。
躊躇したが出ることにした。
『もしもし?昌哲?生きてる?』
「生きてる」
『よかった〜。今電話OK?』
「おう」
『じゃあ、ちょっと暇つぶしにさ話聞いて?』
『なに?』
『今朝テレビで大好きなアーティストの特集やってたの!!!!!』
「…え(笑)」
『え、なになに?もっと重い話くるかと思ってた
…って感じな声出てるけど?笑』
「や、だってさぁ、LINE…そうかと思うじゃん?」
『やーだってさ?電話するなり、[で、何があったの?]って聞いても、沈黙流れるだけじゃん?
なら、いつもの会話から入っていけたら
いいかなって思ったの』
「なるほど」
『私は、電話に出てくれただけでとりあえず
良かったーって思ってるから、無理強いはしない』
「うん。」
『話せるなら話した方が楽になるよ。
どっかの誰かもよく言うじゃん?
「悲しみは半分こ、喜びは2倍」みたいなの』
「聞いたことある」
『ね?まー、彼女には秘密にしたい男の子のこともあるんだろうけど、今回の場合どうよ?』
「…Aに話したい…かも」
『うん。ほら、思ってること。ぐちゃぐちゃでもいいから、話してみて?何があったか教えて?』
「昨日の試合でさ。」
『うん』
「俺、やっちゃいけないミスしてさ。」
『うん』
「1番失敗しちゃいけないシュートでミスって、
先輩の最後の大会、これ以上上に行けなくなっちゃったんだ。俺のせいで。」
「え?」
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作者名:うる | 作成日時:2019年8月16日 0時