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メンタルブレイク ページ12

今回は彼目線のお話です。

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ピピーッ

試合終了のホイッスル。

やらかした。

先輩α「昌哲!お前あのパスでなんで失敗したんだ⁈」

先輩β「お前わかってるだろ!俺らの最後の大事な大会なんだぞ‼‼」

昌哲「すいません…」



男バス部員B「最近、シュート入んねーの?あいつ」

男バス部員C「さーな。やる気ないんじゃねーの」

男バス部員B「あーあ。部活の雰囲気最悪にしちゃってさ。」

顧問「おい、昌哲、来い。」

昌哲「はい」

顧問「今日、体調不良か?」

昌哲「いいえ。」

顧問「あんときなんで失敗したか。分析しとけ」

昌哲「はい。すみません」

顧問「俺じゃなくて3年に言っとけよ。」

最悪だ。
今日は先輩の引退試合だった。
1番いい位置にいながら、簡単なパスに失敗した。
シュートを決められなかった。
責められて当然だ。

昌哲「先輩。今日のあのとき、本当にすみませんでした。」

先輩「あんな失敗すんなよ!」

昌哲「…っ」

先輩「もういいから帰れよ」

昌哲「お疲れさまでした」

男バス部員「…」

悠人「お疲れ」

まっすぐ帰る気にならなかった。

コンビニに入った。

適当に菓子を買って公園へ行った。

何年ぶりかわからないブランコに乗った。

まだまだ冷たい風が吹き付けた。

ラインの通知音がなる。

『気にすんなよ!先輩らだいぶ普段よりピリピリしてるし、お前のせいじゃねーから。』

未読スルーした。

今話したいのは、バスケ部のやつじゃない。

Aだ。

昌哲A今大丈夫?

1分、5分、30分。

未読のまんま。



そうか。今日、Aもコンクールか。
あーあ。こんなことなら、見たかったな。
Aの演技。
役者デビューして、冬休み前から3ヶ月間、春休みも返上して頑張っていた。


あぁ。俺何やってんだろ。
大事な時にできなくなるとか。
最近全然シュート入んねーし。
パスもうまく受け取れないし。
試合に出ても足引っ張って。
俺、できねーやつだな。最悪だな。
先輩にあんな思いさせたくなかった。
悔しい。なんでだよ。なんでなんだよ。
スランプだ、とか。言い訳だよな。
気にすんな、とか言われてもな。
俺が頑張ってなかったから。
俺のせいだ。
俺が全部悪いんだ。

バスケ練習しなきゃ。

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作者名:うる | 作成日時:2019年8月16日 0時

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