誘惑王子60 ページ13
ガーデンテラスの木陰から見えた、俺の大好きな人と手を繋いで歩くあんず
...まぁ、見るからに付き合ったとかじゃなさそうだから良かったけど
A「じゃぁ...たくさん質問して良いかな...?」
あんず「尋問のまちｇ...はい。」
後をつけたら聞こえた「質問」という言葉
......何話すんだろ
手を繋いで歩いているところ、誰にでもそうやって優しい笑顔を向けるところ
...愛は伝わるけど、本音が聞こえてこないんだ
痛む胸元のシャツをぐしゃりと握って、隠れたまま耳を澄ませた
A「じゃぁひとつめ、
きみは単純に、写真を撮るのが好きなの?
こっそり覗いて隠れちゃうくらい、悪い子になってさ」
あんず「!!!...それは...」
うぉおおお何その企み顔!!?レア度☆5!
...っじゃなくて、やっぱりさっきの見られて怒ってる?
この人自分の寝顔盗撮された奴みんなに見られた時も怒ってたし、(当たり前)
...自分のこと探られるの、嫌いなんだろうな
あんず「は....はい!!!つい小坂先輩と朔間先輩が窓辺の席に座っていらしたので出来心で覗きました!!!たまたまです!!!」
全力で答える私に、きょとんとした顔をする小坂先輩
慌てすぎた私はつい口走って「私変態なんです!!!」とか言いました。はい、明日から会わせる顔な〜い。は〜い。
おわた
A「...わかった。」
あんず「ひぇ...」
A「じゃぁ２つめ。......あんずちゃんは俺の事好き?」
あんず「んぉお!!?」
...!!!
......何でそんな事聞くの?
もしかしてAはあんずの事....
凛月「....っ...やだ」
...嫌だ。許せない。
そんな事を言っても仕方ないけど、今まで１番優しくしてくれたのは、愛を貰った...のは
......俺だって、証明してやる。
あんず「ゆ...友好的にはお慕い申しております!!」
A「そう。良かった。...で、３つめなんだけど
...好き人には、逆らいたいって思う?」
あんず「逆ら...えっ...?」
会話をする２人の距離でさえ、今の俺には涙でよく見えない
でも、むかつく
...むかつく
Aは俺のだもん。
あんず「...仲が良くてちょっかい出されてたらやり返したくはなるんじゃないですかね」
A「ありがとう。あんずちゃ...
凛月くん?」
凛月「ね......一緒にお昼寝しよ」ぎゅ
こういう手段でしか、俺は逆らえない
A「...?」
凛月「はやく、」
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作者名：朝凪世一! | 作成日時：2020年5月1日 15時
