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川上side

暑い暑い夏が来た。周りにはハルシャギクが咲き誇っている。
今日は転校してきてから初めての日。しっかりとできるやろか

本を読みながら歩く。読んでいる本は“星の王子様”
名作でいつでも読める。

本に没頭していると前から「ドンっ」と言う鈍い音が聞こえた。
思わず本を落としてしまった

俺の前には可愛らしい男の人が倒れていた。彼はいてて…と呟いていた。
俺は急いで立ち上がり彼に手を差し出す。


『すみません、大丈夫やった?』

「だっ大丈夫です。こちらこそ…すみません。」


と返してくれた。
そんなことより彼の仕草に俺は心を奪われた。彼がどこの誰かもわからないが…
こんな気持ちになったのは初めてだ。

彼が俺の手を握って体勢を戻した。彼の手はゴツゴツしていた。なのに細い。
白い手だったからあまり外には出ていないのだろう。
冷静に考えて…俺気持ち悪すぎない?
ブンブンと頭を振り、考えを消す。

謝んないと…こっちからぶつかってしまったし、


『本当にごめんな。こっち本読んでて、ぶつかってなぁ』


いつもの関西弁混じりで俺は続ける。


『じゃあ僕行かなあかんから。また会えたら』


また会えたらいいな、


ーー

ふぅー
めっちゃ緊張する、うまくやれるやろか…不安で堪らない。

ドアを開ける。いつもの爽やかな俺で入る。
見たことのある人、彼だ。嬉しさが込み上げてきた。こんなにすぐ会えるとは
表情筋は動かさないように集中する。気を抜くと、にやけてしまうかもしれない。

文字をカツカツと書く。そして、前を向き


『川上拓郎です。これからよろしく。』


周りからは拍手が、けれども彼は微動だにしていなかった。
そもそも彼は覚えてるのだろうか。ただぶつかった通行人だったから、

授業中でも気がついたら目で追っている。この思い、いつかは君に伝えたい。

No.1 ハルシャギク→←ハルシャギク【izw×kwkm】



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野桜いちご - お気に召していただき本当によかったです!あと一話kwkmさん視点で続くのでお楽しみに!! (4月4日 20時) (レス) id: c3f43ac855 (このIDを非表示/違反報告)
かい - 読みました。本当に最高です…!!ありがとうございます、あなたの作品が大好きです! (4月3日 11時) (レス) id: d6f759f36a (このIDを非表示/違反報告)
かい - 大丈夫です!ありがとうございます!! (3月15日 20時) (レス) id: d6f759f36a (このIDを非表示/違反報告)
野桜 いちご - かいさん» リクエストありがとうございます!結構時間が空いてしまう可能性があります。ご了承ください。 (3月14日 20時) (レス) id: c3f43ac855 (このIDを非表示/違反報告)
かい - リクエストよろしいでしょうか?izkmの依存が見たいです…お願いします! (3月14日 20時) (レス) id: d6f759f36a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:野桜 いちご | 作成日時:2023年10月15日 17時

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