はないちもんめ

はないちもんめ ページ20

yb『あの…』



『どうも』



薮は困惑する



同窓会で久しぶりに声をかけてきたのはあまり親しくしてこなかったクラスメイトだ



yb『…なんですか』



『そんなに硬くなんないでよ。



一応、クラスメイトだったんだから』



yb『…はぁ』



早く帰ろうと思ってた薮はため息をつく



『…悪りぃ、俺先帰るわ』



yb『え…』



『彼、具合悪いみたいだからさ‼』



yb『はぁ⁉』



薮は無理矢理会場から連れ出された



『ごめんって、勝手に連れ出して。



なんかあそこにいるの嫌そうだったから。



それにあそこにはたくさんの毒があるし』



yb『ど、毒⁉』



『シーっ‼』



薮は困惑する



もしかしたら大量殺人の共犯にされているのかもしれないと脳内によぎったのだ



『毒って言っても毒物とかではないよ。



お酒のことだよ』



yb『さ、酒？』



『お酒っていうのは大量に摂取することで人間にとっては毒になるんだから』



薮はさらに困惑した



目の前の彼が何を言っているのかわからなかった



『それじゃ、またいつかの同窓会で』



そう言って颯爽と去っていく背中を見ながら薮自身も帰路に着いた

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