新しい環境 ページ16
春。ちゅんちゅんと鳥のさえずる声が聞こえる。満開とまではいかない桜が今日の入学を祝っているみたいで、自然と笑顔になる。
軽い足取りで大好きな幼馴染の家へ向かう。
家の前に来ると、いず君はもう外に出ていた。
「おはよう、Aちゃん」
「いず君おはよう」
「制服似合ってるね」
私といず君、同じ服に身を包んでるのにそんな一言だけでこの制服が特別に感じた私は単純なのかな。
だらしない笑みを浮かべながら二人並んで雄英高校への道を歩く。
この春、私といず君は無事に雄英高校に入学できました。いず君と同じ高校に通えるなんて、本当に夢見たいで。私は高校からは離れるとしか思っていなかったから、本当に本当に、嬉しくてたまらない。
「そういえばクラス、2つしかないんだよね」
「うん、そうみたいだね。Aちゃんはどっちだった？」
「私、Ａだったよ」
「え、ほんと？うわぁ、やった、僕もＡなんだ」
ふんわりと綻ぶいず君の顔を見るだけで、宙に浮いてしまいそうな感覚になる。
神様、学校が一緒で、クラスまで一緒で。私、こんなに幸せでいいんですか？
いい事のあとは大抵悪いことが起きるなんて嘘だよ、だって私、今すっごくすっごく、幸せなんだから。
…………………前言撤回。なんですか、ここは。
ルンルンな気分で教室へ入るなり眼鏡の男の子と例のつんつん頭がいいあってるし、爆豪くんは私が入るなり睨み付けてくるし、いず君は後から入ってきた私と同じくらいの身長の可愛い女の子と楽しそうに話してるしいず君の顔ちょっと赤いし爆豪くんは未だに私を睨んでくるし。
神様はほんとに気分屋。…さっきまで、すっごく幸せだったのになぁ……いず君が私以外の女の子と話すなんて思ってもみなかった。少し、やだな。
爆豪くんの視線から逃げる様にして自分の席につく。
「あれ、お前こないだの！」
誰に掛けられた声でも今の私には関係ない。のに、肩に誰かの手が置かれた。ぽん、と軽い調子で。
今の私は最高に機嫌が悪いんです、話し掛けないで下さい。
そんな言葉を開こうとした口は空いたままになった。
「よ、同じクラスだったんだなぁ」
「あ、入試の時の…」
「おう、俺切島鋭児郎、よろしく！」
髪色みたいな明るい人だなぁ、切島くん。いず君とは全然タイプが違うや。
「AAです、よろしく。入試の時はありがとう」
…でも、こんなに優しく接してくれる人がいて、何気に幸先がいいかも、なんて。
終わり
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はなげ(プロフ) - よねよねCLUBさん» はじめまして！全然更新出来ていないんですが…コメント励みになります！お互い頑張りましょう！ありがとうございます！！ (2018年5月24日 22時) (
レス) id: 129f8142b0 (このIDを非表示/違反報告)
よねよねCLUB - はじめまして！よねよねCLUBです！私もこの前夢小説を書き始めた身です〜！これからこの作品を楽しんで読ませていただきます☆お互い頑張っていきましょう！ (2018年5月24日 22時) (レス) id: fbd8312aef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はなげ | 作成日時：2018年5月13日 13時
