episode7 ページ8
ジャミルside
あれは10年前の話だったか。
ある日熱砂の国で盛大なパーティーが開かれた。普段なら招かれないような他国の方も来ていた。
相変わらず俺は従者としてこの日もカリムに仕えていた。
警戒体制は十分。煌びやかで和やかな雰囲気は流れていたがどこかピリピリと隠し切れない警戒が見えていた。
食事の時間だ。
運ばれてきた食事を毒味する。それぞれの従者も毒味をしていた。
主催国の大富豪。幼くとも怯え、臆することは許されない。
誰よりも先に率先して毒味を進めていた。
今の所は順調だ。
カリムが要らないと言えば食べない。それを食べて倒れる従者を見て少しゾッとする。ダメだ。表情筋は動かすな。これだけ大きなパーティーだとたとえ毒が盛られていたとしても穏便に済ませる傾向がある。
次、次、次、一口、一口、つ、
ﾄﾞﾝｯ
ﾋﾞﾁｬｯ
「！？」
次に手に渡ったスープが床にばら撒かれる。
誰かとぶつかった。
『まぁ！ごめんなさいっわたしったらよそ見をしてしまったわ…』
どこかのご令嬢か？品の良い召し物に装飾。真っ白な肌に対比するような漆黒の髪と不安げに揺れる瞳。
「お気になさらず。こちらの不注意でした。」
すっとお辞儀をして謝る。他の従者がスープを片付けるのともう一度同じスープを持ってくるのは同じだった。
『…そのスープ、わたしも飲みたいわ。ちょうだい。』
グイッと腕を掴まれスープの入った器が傾く。
「これはカリム様のものであるので他のものをご用意いたしますよ。」
『いやよ。それがいいの。』
グイグイと何度も引っ張られる。なんだこの子は。気品のある子だと思った自分を殴りたい。
「で、でしたら私が先に毒味を！」
『いらないわ。自分でできるもの。』
「な、なにをっ」
だが相手はお客様の御息女。強く出られないでいると、ﾁｬﾌﾟとスープの重みが増えた。
→
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処刑人 - アルさんを俺にくれ・・・惚れた‥ (2022年8月17日 1時) (
レス) @page18 id: 37fa50b5c3 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃんちゃんこ - アル君スーパースパダリだわ惚れる (2020年6月20日 19時) (レス) id: cf6601d86b (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - アル君かっけぇ (2020年6月12日 0時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
らい太郎(プロフ) - うっわぁスコスコのスコティッシュフィールドです。はぁい←アルタイルくん？のあの感じ良いですねー！最新待ってます！ (2020年6月9日 0時) (レス) id: 61d99012e6 (このIDを非表示/違反報告)
林檎 - 最初にサウジ組がでてきて嬉しいです。更新楽しみに待ってます。 (2020年6月6日 21時) (レス) id: 67c87e380d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：朔夜 | 作者ホームページ：https://mobile.twitter.com/rkrn_sakuya
作成日時：2020年5月27日 3時
