想い出して。 ページ46
「中也?」
「ん、何だ?」
「書類整理終わった?」
「嗚呼、もう少し」
「今日の晩御飯は?」
「また食うのかよ」
「当たり前でしょ?」
「ま、いいけどよ」
--------キリトリ線--------
〜Aside〜
あの1連の事件があった後、中原さん…中也は随分と私に優しくなった気がする。
買っていて出していなかった服や外套を出し着てみると「似合ってるな」と言ってくれたり外套を見て「これからこれ着て任務行け」と言ってきたりした。
「なあ、これ遣るよ」
ぶっきらぼうに言われて渡された小さな高級そうな箱。
中を見てみれば、それはそれは綺麗なガーネットのブローチが入っていた。
「頂いても宜しいのですか?」
「ポートマフィアには元々、新入りを組織に入れた奴が新入りに身につけるものを1つ渡すっていう伝統があるんだよ。手前の行動に、俺が責任を持つっていう証拠でもあんだよ。」
「そうなのですか…有難う御座います」
そんな事ならもっと安いものでも良いと思うんだけどなぁ…
手に収まるけれどかなり大振りな綺麗なガーネットのブローチ。周りを囲うように繊細で丁寧な金の細工が施してあって、どう見ても高級な手の込んだ逸品だということが分かる代物だ。
何処に付けようか…と迷っているうちに中也がまた手から取って左胸に付けてくれた。
「有難う御座います、その…とても嬉しいです」
「別に敬語なんて要らねぇよ。ポートマフィア内でも俺と手前の立場はそう変わりねぇしその…
話しにくい」
突然タメ口でと言われても慣れもあるんだけどな…と思い乍
「分かった。これから宜しく、中也。」
少しだけ頬が赤らんでいるように見えて、可愛いななんて思ってしまった。
私達は任務の間に、少しずつお喋りをしたり一緒に出掛けるようになった。相変わらず不器用な優しさだったけど、私にはそれがとても嬉しかった。
毎晩ご飯は作って持ってきてくれてたけど、そのうち一緒に食べるようになった。
でも、私達の血腥い世界は続く。
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Lease(プロフ) - お久しぶりです、切愛と申します。突然ですが、2年振りにアカウントを変更してリメイクをさせて頂きます。以後この内容はLeaseに引き継がれますので、どうぞ宜しくお願い致します。 (2021年10月1日 19時) (レス) id: 38aa326773 (このIDを非表示/違反報告)
切愛 - 私の端末で問題が発生しています。ログインしようとしてメールアドレスとパスワードを入力したら、その前のページに戻ってしまい、ログインが出来ません。解決方法が分からず、、しばらく投稿出来ないかも…ネタ自体はできているので…少々お待ちください。 (2020年3月31日 9時) (レス) id: a4a2215412 (このIDを非表示/違反報告)
切愛(プロフ) - ごめんなさい…投稿全然出来てません…学校休みになりましたので、今後はきちんと投稿させていただきます…どうかお見捨てならず付き合っていただけると大変光栄にございます (2020年2月29日 9時) (レス) id: 582fb3c1a0 (このIDを非表示/違反報告)
神代 雫(プロフ) - 初めまして。作品読ませていただきましたが、とても丁寧に書かれていて読みやすかったです。これからも更新楽しみにしています。頑張ってください! (2020年1月25日 11時) (レス) id: ebdbc134af (このIDを非表示/違反報告)
切愛(プロフ) - 皆様こんにちは、とうとうお話がいっぱいになりました。次の1話書け次第続編公開するので暫しお待ちを。あと更新出来なくて本当にすみませんでした!これからは更新頻度落ちないように頑張っていきます。まだまだ続きます、これからもどうかよろしくお願いします! (2020年1月14日 20時) (レス) id: 6f3c1f7dd8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:S/S x他1人 | 作成日時:2020年1月1日 20時