繋がった先には (ページ18)

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石「可愛すぎでしょ」

信じられない言葉が聞こえてきて思わず顔をあげてしまった

視線の先にはすごくうれしそうに笑う石川くんがいる
息の仕方を忘れるぐらい見惚れてしまった

「恥ずかしいだけなら大丈夫だね
頑張って続けよっか」

…さっきまで心配してくれてたよね？急にドSになるじゃん
え、どういうこと？？
さっきから握ってる両手がびくともしないし完全に言わないと帰れない雰囲気

『ゆ、ユウキ』

やばい、緊張で変な発音になった

「ブフッ…んん、俺そんな外国人みたいな発音じゃない」

真面目な空気出してるけど吹きだしたの隠せてないから
くそう、こうなったら絶対呼んで驚かせてやる

意を決して石川くんと目を合わせる

「………祐希」

呼ばれた本人が驚いて目を見開くのを見ながら
自分でも驚いていた

私いま名前呼んだ後に笑いかけたよね？
顔に熱が集まるのがわかる

握られていた手が緩んでいる
今がチャンス！

「おやすみ！」

逃げるように家に帰ると
玄関の鏡には赤くなった自分の顔が映っていた

その赤さがさっきまでの出来事の証明のようで自分の顔すら見れない

気づきたくなかった。というかもう誤魔化せないじゃんこれ

ああ、私は彼のことが好きなんだ