繋がった先には (ページ17)

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石「ちょっ、まっ…走るのはや…息整えるから待って」

追いかけてくれた？なんで？？
頭の処理が追い付かずにぐるぐる考えてたら笑い声が聞こえてきた

「ブフッ…ごめ、関西弁出てあんなに慌てて謝る人初めて見て。
しかもぐえって変な声出すし」

思い返すと自分もおかしく感じてきて笑えてきた。

「はー笑った。で、さっきのこ『その話は無しで！』

かぶせ気味で言ったら石川くんは不服そうにこっちを見る

「わかった。じゃあ1つだけ聞いていい？」
『え、うん。なんでもいいけど』

石川くんは
あー、とか言いながら顔を触っている

そんな聞きにくいこと？何でもって言わない方がよかったかも

自分の発言に後悔しているとやっと石川くんが話し出した。

「洸司と名前で呼び合ってんの？」
『え？』
「洸司が呼んでたじゃん。Aって。いつから？」
『あ、最近部活の時に何となく流れで
私は洸司くんって呼んでるから呼び捨てじゃないけど』

「…おれは？」

え？おれは？

『おれはってどういうこと？』
「俺は何て呼んでる？」
『洸司って呼んでるね』
「そっちじゃない」
『…』

何が言いたいのかわからなくて答えられない

「…Aって呼んでいい？」
『え、あ、うん。もちろんいいけど』
「じゃあAは俺のことなんて呼ぶの？」

ああ、そういうこと。やっと彼の言いたいことが分かった

『祐希くん』
「くんはいらない」

嘘でしょ勘弁してよ。今日手つないでもうHP0だよ
恥ずかしさで自分の視界が歪むのが分かる

「……泣くほどいや？」

私の両手を握りながら心配そうに、でも傷ついたように聞くから
今度は申し訳なさで泣きそうになる

違う言いたくないとかそういうことじゃない

『そうじゃなくて、あの…その……恥ずかしくて」

もう完全に顔があげられない。
てか陸にいるのが恥ずかしい。今すぐ穴を掘って埋まりたい