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東京公演、１日目が終わった。
客席はもちろん満員。
場内の温度も高くて、リンクの氷の状態が心配なくらいだ。
真央ちゃんと結弦がその件で、スタッフさんと打ち合わせ中。
あまり氷が揺るんでしまうと、転倒の恐れがある。怪我に直結してしまう事もある。
選手生命の危機があるし、シーズンを棒に降る可能性もあるからだ。
さすがに私は専門外なので、ステージに上がって、ピアノのお手入れ中だ。スタッフさんしてくれたみたいだけど、自分で使った楽器だから私が『ありがとう』をしないと。
「…Aちゃん？」
不意に声を掛けられて、ビクッとしている背中にクスクスと笑い声が聞こえた。
「そんなに驚かないでよw。」
「や、もう、昌磨くん。びっくりしたよ〜。」
「誰もいないと思ったら、Aちゃんがいるんだもん。びっくりしたのは僕の方だよ。」
「…練習するの？」
昌磨くんはスケート靴をはいて、ステージ横の出入口に立っていた。
「今日、4Lpこけちゃったから、スタッフさんに頼んでリンク借りたんだ。」
「ちゃんと回ってたのにね。」
「見ててくれたの？」
「袖でスタンバってたから、見せてもらったの。ちょっとだけ軸が曲がってた、かな？」
「そう？」
「ごめんね、私出来ないくせに。」
「ううん。ゆづくんのスケートをずっと見てる、Aちゃんのアドバイスは貴重だよ。ありがと。」
「お役に立てて良かった。練習、１人の方が良いでしょ？私、帰るね？」
ピアノの蓋を閉じて、ステージを降りようと身体の向きを変えた。
「待って！」
腕を捕まれて、ぐいっと引き寄せられて、昌磨くんとの距離が近くなった。
な、なに…？
「…昌、磨くん？」
「ごめんっ！」
掴んでいた腕を離して
少し離れてくれた。
今のは、何…？
俯いてしまっているので、昌磨くんの表情は前髪に隠れて判らない。
「…あのさ、もし、イヤじゃなかったら、ピアノ弾いてもらえないかな。」
「え？」
「１回でいいから、Aちゃんのピアノで滑ってみたいなぁって。ごめん、無理だよね。」
「……何がいいの？」
「えっ？」
「曲。何がいいの？」
「…弾いてくれるの？」
「うん。私が弾ける曲なら。」
あまり自分の意思を言わない昌磨くんが、私のピアノで滑りたいと言ってくれた。その気持ちを大事にしてあげたかった。
「ありがとう！あのさ、月の光がいいな。ドビュッシーの。」
「もしかして、来季の？」
「うん。SPなんだけど、まだしっくり来なくて…。」
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心菜(プロフ) - suzuranさん» 元々リンクさせるつもりで書いたスピンオフだったですが、何せ記憶力が無いのでf(^_^;読み返して、落ち込んで、の繰り返しで。あと、ゆづさん目線が残っております。彼がどうだったのか、ちまちま書いてみたいと思います。 (2017年6月9日 17時) (
レス) id: 15da2c977a (このIDを非表示/違反報告)
suzuran(プロフ) - 本当だ！リンクしてる！楽しさ倍増しました(≧∇≦) しょーまの気持ちを思うと切ないけれど…守ってくれるゆづさんにキュンとしてしまう私。(汗) (2017年6月9日 15時) (レス) id: 4f2407ab74 (このIDを非表示/違反報告)
心菜(プロフ) - 鹿さん» ありがとうございますw。束縛モード全開で行ってみました(^-^)負けず嫌いなくらいだから、もし彼女がいたら、いつも自分を見ていないとイヤなのかなぁと。もっとも、きっとよそ見なんて出来ないだろうけど。 (2017年6月5日 21時) (レス) id: 15da2c977a (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - おそらくここの羽生さんが一番B型ぽいような気がします。わがままでヤキモチ焼きで(*^_^*)ふふ、妄想(笑) (2017年6月5日 15時) (レス) id: 13cf42ba90 (このIDを非表示/違反報告)
心菜(プロフ) - suzuranさん» 妬いちゃうんですよ〜w主人公ちゃんに関しては、猫の額ほどの心しか持ち合わせていないようです。さて、どうやって会見を開こうか…。まとま決めてないんですf(^_^; (2017年6月4日 17時) (レス) id: 15da2c977a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：心菜 | 作成日時：2017年3月18日 10時
