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結弦side
「え?俺の事、知らない?」
「はい?」
うぬぼれじゃないけど、街中を眼鏡とマスク無しに歩けない程度には知名度があるはずなんだけど。
あ、眼鏡もマスクもそのままだ。
肘をついて、ちょっと上体をおこす。
うん、これならいたくない。
眼鏡とマスクをとり、人が悪い位の笑顔を作って
「はじめまして。プロフィギュアスケーターの羽生結弦です。」
と、自己紹介した。
あー見事に固まってるwww
真っ赤になって、わたわたしてるw
タオル好きなのかな?
また抱きしめてるよ。
かっわいいなぁ。でも、笑えるww
あーおかしい!お腹痛い〜〜
「はっ、羽生さんって、あの羽生選手だったんですか?!!」
「もー、三上さんが何回も羽生くんって呼んでたから、てっきり気づいてたのかと思ったらww
」
しばらく俺の笑いは治まらなかったけど、彼女はずっとそこにいて、俺を見ていた。
「はぁ…笑った〜。こんなに笑ったのほんと久しぶり。以外に天然さんだね。」
笑いすぎの涙を拭って小さくなっている彼女に声をかけた。
「……ごめんなさい。私、ずっとテレビで見てたのに…ご本人だとは気付かなくて。」
うつむいて、小さな声で謝ってくれる。
「いいの、いいの。普段はできるだけ気付かれないようにしてるし、」
「本っ当にごめんなさい。失礼致しました。」
深々と頭を下げ、しゅんとしてる。
でも、タオルは離さないんだねw
あんまりいじめても可哀想だから言わないけど
「篠田さん?」
「はい?」
「マッサージしてもらっても、いいですか?」
「分かりました。うつ伏せになって下さい。続けますね?」
丁寧にマッサージをしてくれたおかげで随分楽になった。
「マッサージ上手いですね。」
彼女にそう声を掛けると
「ありがとうございます」
嬉しそうな声が返ってきた。
「でも、私に敬語はいりませんよ。年下ですから。」
「そうなの?じゃあ。でも、三上さんが篠田さんは色々資格を持ってるって。」
「学生の頃からトレーナーになろうって思って頑張りました。」
「凄いね。なにかスポーツしてたの?」
「……いえ、特別には。小さい頃バレエは習ってましたけど」
ん?声のトーンが変わった?
バレエに嫌な思い出でもあるのかな。
スポーツしてました体型なんだけどな。彼女。体操選手とか、フィギュアとか、新体操?
そういう競技の体型なんだよね。
ま、バレエってのも有りだけど、それよりは体育会系って気がするんだけどな。
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鹿(プロフ) - はじめまして!ここの羽生さんが紳士で楽しく読ませてもらっています!もう少しで完結なんですか?さみしいです…。できるだけ長く読みたいので、頑張ってくださいね! (2016年10月28日 22時) (レス) id: 73ad5e2308 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:心菜 | 作成日時:2016年10月20日 8時