【歌い手】天宮先生【天月】 (ページ12)

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8話ページ12

Aのクラスにて

「ねーねー！Aちゃ〜ん！歌い手の天月君、知ってるー？」

…でた。この話題。

私にとっての学校生活で1番苦しい話題がこれ。

「歌い手の天月君」

そう、この話題は本当に天宮先生…もとい天月さんを褒めた耐えなければ怪しまれる。

怪しまれてハブられて虐められるのは流石に勘弁だ。

「えー？！もしかして、有岡さんも天月さん知ってるの！？私も好きなんだー！」

…みじかにいるからもうこの会話が出ても興奮しない。

あぁ、一年前なら「え？！もしかして、天月さん好きなの！？え！？私も好きなんだー！ちょ、Lime交換しよー！いっぱい話したいからさ！」

って声掛けて楽しく笑ってたのに。

今では作り笑顔ばっかり…天宮先生。マジどう責任とってくれるんですかよ。私まだ小学生何ですけど。ぼっちにはなりなくない…

「あー！やっぱり？？まえ莉子ちゃんと歌い手さんのこと話していたからさー！」

キーンコーンカーンコーン＿＿＿＿

「あ！もう時間だ！じゃあね！」

そういって、有岡さんは自分の席に帰っていった。

多分、もうこの「天月君」の話題は私に問いかけてこないだろう。
「またね」って言われなかったし。

＿＿＿＿

学校が終わり、私は早く帰ろうとした。

そのとき、

「だーれだ！」

という声が聞こえた。後ろを振り替えると帽子をかぶって、マスクに眼鏡というこれだけきいたら不審者にみえるが、みると凄くかっこいい…

「何でいるんですか。天宮先生」

そう。天宮先生だった＿＿＿＿