サカナは空を見上げた 【爆豪勝己】

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私が彼女の可愛さに ダンダン！と唇を噛みながら机を叩いている間も、質問は止まなかった。


彼氏はいるのか、とか
誕生日はいつだ、とか
なぜ転校してきたのだ、とか。




確かに いつもの教室よりは浮かれている雰囲気だし、かなり騒がしかった。



よく考えれば

彼がキレるであろう要素は たっくさんあったのだ。









　



ガンッ ！！！




「るっせえぞクソ共ォ！！黙れカス！！！」




椅子に座りながら 大きな音を立てて机を蹴り飛ばす。

Aちゃんを挟んでお隣さんの爆豪くんは、額にこれでもかと血管を浮かばせてキレていた。

( むしろここまで何も文句を言わなかったことが奇跡だ )




「爆豪くん！ 先輩方が使われてきた机を蹴り飛ばすなど人として恥ずべき行為だろう！！早くなおそう！！！」



いつもの如くフルスロットルな飯田くんの委員長っぷりを、「黙れやクソ委員長が」 と 案外乏しいボキャブラリーで一蹴。

かなりお怒りなようだ。



切島くんが宥めてはいるのだが
手の付けられない彼は、飛びかかるような勢いで言葉を続けた。




　




「テメエもちやほやされて調子乗ってんじゃねえぞブス！！」



　






中指を立ててそう捲し立てた瞬間、またも教室内はシン と静まり返る。





… 今、あなた、誰に何を言いましたか ？

とでも言いたげな視線を全員が爆豪くんに向ける。





なんとも不相応な言葉を言ったのだ。
彼女に、1番似合わない言葉なのだ それは。



さすがにその暴言は無理があるよ爆豪くん、とでも言ってやろうと 私が口を開いた瞬間






「ブス、なんて 初めて言われたよ」







それよりも早く

ご本人様がキョトンとした顔でそう、言ったのだ。






《 自覚済み美少女さんは無敵 》



side 麗日お茶子 。

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