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増「あがって」

いつも通り優しい笑顔で
出迎えてくれる貴くん。


それすら胸が痛い。


『昨日は電話くれたのにごめんね』


増「心配だったけど、大丈夫だった?」


『うん、』


昨日加藤先輩といた事は言えないまま。



『あのね、話があるの』


何かを悟ったかのように
うん、って頷いて

増「とりあえず座って?お茶出すね」


ってキッチンに立つ貴くん。


その背中が何故か寂しげで
本当に申し訳なくて


テーブルを挟んで向かいに座る貴くん。

いつもなら隣に座るのに
きっと気付いてるんだね。



増「話って?」


まだ躊躇う自分がいる。

こんな素敵な人を
わたしは傷付けているし
これからもっと傷付ける。




『…あのね、』

真剣にわたしの目から逸らさず
こちらを見つめる貴くん。

くるしい、、


『別れてほしいの』


少しの沈黙のあと


増「…シゲ?」


うんの代わりに頷く。

顔が見れず下を向く。


増「やっぱ適わなかったかぁ〜」

って無理矢理笑ってる。


増「ひとつだけ聞いてもいい?」

『うん、』

増「少しでも、俺のこと
好きでいてくれた?」


__それはもちろん…


『うん、好きだった。
いつも辛い時、支えてくれたのは
貴くんだった。』


増「そっかそっか、
それだけでじゅーぶん!
1度でも俺のこと好きになったくれて
ありがとう」

テーブルから身を乗り出して
頭を優しくポンポンって撫でてくれて


涙が止まらなくて


増「あぁー泣かないの!
これから幸せになる人が!」


こんな自分勝手なわたしに
どうしてそこまで優しくしてくれるの…



『ごめんね、、』


増「違うでしょ?」

俯く顔を上げ顔を見ると
優しく微笑んでいた。


『…うん、ありがとう』


増「こちらこそありがとう
幸せになるんだよ?」


『うん』

増「ならなかったら許さないからね?
約束」


と小指を立てて差し出してきた。

わたしはしっかり小指を絡ませ
幸せになると誓った____

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ゆっちゃん - 最初からまた読み直して内容分かってるのに感動する……また大号泣しましたよww (2018年11月26日 1時) (レス) id: e58110c247 (このIDを非表示/違反報告)
7(プロフ) - 千愛さん» ありがとうございます(^ ^)こちら続編もございますのでまた読んでもらえたらうれしいです!すごく励みになりましたm(*_ _)m (2018年9月22日 16時) (レス) id: d247e5a5c2 (このIDを非表示/違反報告)
千愛 - 読み終わったー!とても面白かったです。まっすーも最後イイ人で終わったから気持ちよく終わった気がします。シゲのちょっぴり天然で可愛いところー。本当に書くの上手いです!語彙力天才〜! (2018年9月22日 9時) (レス) id: 61fd4e4264 (このIDを非表示/違反報告)
7(プロフ) - ローズパーナさん» コメントありがとうございます(^-^)待っててくれる人がいるって幸せですね(T ^ T)作らせていただきました続編!よろしかったら鍵を外したら読んでみてください♪♪ (2018年9月20日 19時) (レス) id: d247e5a5c2 (このIDを非表示/違反報告)
7(プロフ) - あきさん» 楽しみにしていただいてありがとうございます(^ ^)続編製作途中です!よかったらそちらも読んでいただけるとうれしいです♪♪ (2018年9月20日 19時) (レス) id: d247e5a5c2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:なな | 作成日時:2018年9月13日 12時

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