シャララタンバリン【S.K】

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「そろそろ行かないと…」


旅館のチェックインの時間だ。


『も、もう少し…』


Aはアカクラゲの水槽の前から
動こうとしない。


「ちょっとトイレ行ってきていい？」


『あぁ、うんどうぞ』

どうぞって…(笑)


俺そっちのけでクラゲにぞっこんなA


まぁ子供じゃねーし
迷子にはなんないら。


なんてトイレから帰るとい、いない！


はぁ？…すぐこれだ。

携帯を出そうとした時


『シゲくんごめん！』


後ろから声が聞こえた。


「どこいってたんだよ」


『ごめんて』

「まぁいーや、行くぞ」

ってまた手を繋いで
離れないように。

車に戻り、旅館に向かった。




＿＿＿＿＿＿＿


女将「いらっしゃいませ」



え？


女将さんが玄関先で待っていてくれたんだけど



女将「あれ、、？シゲちゃん？」


「愛子？」


『知り合い？』


「ここで働いてんの？」


女将「うん、久しぶりだね」


大学の時付き合ってた元カノが
目の前に現れた。


『…？』



「あぁ、大学時代のとも…」



女将「元カノです」


『もとかの…さん、、』


言うか？普通、、


女将「お荷物お預かりしますね」

と言って部屋へ案内してくれた。



二人きりになった部屋。
気まずさMAX。


『元カノさん、綺麗だった』


その話しちゃいますか、、


『山下さんも綺麗だった』


「いや、えっと、、」


『温泉入ってくるね』


俺の話を遮ってAは
女風呂へと行ってしまった。



「はぁ。」


ここは部屋に風呂がついてんのに。
知ってるくせに。


なんなら

『一緒に入っちゃう？』

なんて楽しみにしてたくせに。

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