私たち結婚しました (ページ28)

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第三話の裏側　① ページ28

(★Aside)

うわ〜！朝だ！いつの間にか寝てた！
カーテンの隙間から光がもれていた。
ふと隣を見たら、北人くんがいない。
あれからソファーに行ったのかな？
申し訳なく思いながらリビングに行っても北人くんがいない。置き手紙もないし。どこに行ったの？
なんて思ってたら、北人くんが帰ってきた。

散歩ついでにパン買ってきたと朝から元気な北人くん。
美味しいクロワッサンとコーヒーに私も朝から幸せな気持ちになれた。なんか今日はいい一日になりそうな予感！

今日の予定を確認しあうと、お互い午後から謎な撮影。
同じだったりして？なんて冗談言いながら、外食の約束してくれる北人くん。
ディナーデート。ふふ。なんか嬉しい。

北人くんを見送った後、早速ノートを開いた。
昨夜、一緒に星見ながら、歌詞とメロディーが降りてきた。
それを忘れない内に形にしたかった。
北人くんのおかげで生まれたものだから、絶対に最後の日に聞かせたい！
あとわずかしか時間がないけど、不思議と焦りはなかった。
絶対に完成するという確信しかなかった。
それくらい自然とわいてきてた。
こんなに楽に曲作れてるのって初めてかも？

曲作りに熱中してたら時間忘れてて、マネージャーから電話。迎えに来てるから早く降りてこいって。
バタバタと準備して現場に向かうと、共演者が遅れてるとのこと。
ラッキー！乗ってるときに進めたいんだよね！
待ちの間、曲作りの続きをしていた。
北人くん、何してるかな？なんて考えてたら、あれ？なんか北人くんの声が聞こえる。幻聴？気のせいよね？いや、また聞こえた。え？見渡すと北人くんがいた！

雑誌と番組のコラボ企画で一緒の撮影だった。
思わずニヤけそうになった。
ダメダメ！プロとして、ちゃんと仕事しなきゃ！
気を引き締めてカメラの前に立つ。
北人くんもプロの顔になっていた。
カメラの前以外ではゆるい空気漂わせてるのに、いざカメラ向けられるとキリッと変わる。
北人くん、ほんとすごいな〜。負けられない！

スタジオでの撮影終わり、移動しますとのこと。
屋外らしくて、どんなロケーションなんだろ？と楽しみだった。車内でもどこかな？なんて北人くんと話してた。

着いたのはグランピング場。
誰かいる？先に撮影あってるようだ。
そういえば、もう一組並行してるカップルいるって聞いてた。誰だろ？