第三話 もう一組 �� ページ26
ゲームの結果は、山田・永野ペアの勝ち。
スタッフがカードを持ってきた。
カンペを見ながら
山田「カードを一枚引いて、そこに書いてあることをしてください」
代表してAがカードを引いた。
A「バックハグをして甘い言葉を言ってください」
迷いなく、サッと北人がAを後ろから抱きしめた。
北人「今夜は寝かせないから、覚悟して」
照れることなくサラリとする北人。
一方、顔を赤くしてうつむいて動揺しまくりのA。
場面変わって四人で火を囲んでお酒を飲みながら盛り上がっている。
永野「そろそろ眠くなってきちゃった。ね、色々話したいからさ、Aちゃん一緒に」
山田「だ〜め！」
最後まで言わせずに芽郁の手を引いて連れ去る裕貴。
二人きりになった北人とA。
北人「さっきの台詞、本心だから。今日は沢山話したいし、できれば朝日を一緒に見たい。がんばれる？」
二人で火を囲みながら、コーヒーを飲む。
北人「今日は色々とさ、深い話できたらなって思うんだけど、いいかな？お互いもっと知り合いたいなって。だめ？」
A「ううん。だめじゃないよ。私ももっと北人くんのこと沢山知りたいから。」
お互いの色んなことを話す中で、恋愛の話になった。
北人「Aちゃんは、今までどんな恋愛してきた？」
黙るA。しばらく沈黙が続いた。
北人「あ、いや、ごめん。言いたくないならいいよ。」
A「いや、大丈夫。話す。長くなるけどいい？」
北人「大丈夫だよ。ちゃんと聞くし受け止める。」
〈 Aの回想VTR 〉
過去の恋愛バラエティ番組の映像と共に声のコメントや文字でのコメント。
高校1年の時にね、恋愛バラエティ番組に出たの。そこでね、カップルになれたの。私にとって初めての彼氏で舞い上がってた。でもね、ラインしても返事ないし、なんで？って。そしたらね、実は向こうには彼女もいて、番組には名前を売るために出てたことがわかったの。すごく傷ついた。成立までのあの言葉や行動は何だったの？って人間不信になった。それを忘れるためにスカウトされたこともあってアイドルになったの。
グループ解散になって、私は二度目の恋愛バラエティ番組に出た。芸能人合コン番組。そこでね、まだ売れてない、というか今でも売れてない芸人さんとカップルになった。ほんと面白くていつも笑ってばかりで楽しかったはずだった。最初はものすごく幸せだった。なのに。
泣き出したA。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 674人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：HAL | 作成日時：2023年9月28日 18時
